【自閉症児の育児】特別支援学校の運動会はやさしい時間
特別支援学校の運動会での思い出と感じたことを綴ります。
特別支援学校の運動会はとにかく穏やか。
争う競うとかいう空気感がまったくなく、心穏やかで温かな時間が流れます。
その空気感がすごく好きでした。
走れない子や走れてもまっすぐに走ることが難しい子たち。
その子どもたちを先生がサポートして一緒にゴールを目指します。
走れなくてもゴールを目指す一生懸命な姿に周りで見ている先生たちはもちろん保護者も思わず応援してしまうのです。
運動会ではそのような光景が繰り広げられます。
できないことが当たり前の特別支援学校の運動会。
だからこそできたときはひとしおで喜びが大きくなりました。
たけちゃんも人と競うとかいう感情がなく、かけっこの時は笑いながら走っていました。
楽しんでいました。
親の私は、たけちゃんがお友達と並んで走っていることが信じられなくて、たけちゃんの成長を嬉しく感じていたのでした。
勝ち負けよりも、精いっぱいに力を尽くす姿は美しく尊いです。
それは障がいがあってもなくても同じです。
1番でなくてもいいんだよ。
「みんなちがってみんないい」
いつもその言葉が思い浮かびました。
社会では、できるできないの優劣、勝ち負け、そこで人の価値を決めていることがあります。
社会でいったら障がい者は「劣」で判断されています。
だれでも苦手なこと得意なことがあります。
助け合い補い合うのが本来の形だと思っています。
人の悪いところを見るよりも、いいところを見られる人になりたい。
私はたけちゃんやさとちんを授かって、人として何が大切なのかを学び、尊厳について気づかされたのでした。
特別支援学校の運動会では、できないことを責める人はいませんでした。
一人ひとりがそれぞれの力を尽くし、援助する人、応援する人の輪ができていました。
そんなやさしい社会になったらいいのにな。
今思えば、特別支援学校の運動会はそう感じさせられるものだったのでしょう。
卒業してしまった今では参加することは叶わないのですが、6月になるとふと思い出す良き思い出です。
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