記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【音楽】「槇原敬之のコンサート」で90年代にトリップした夜

『槇原敬之 Concert 2024 “TIME TRAVELING TOUR” 2nd Season ~Yesterday Once More~』に参加した。

※ネタバレにご注意ください!

マッキー(槇原敬之)と言えば、'90年代に数々のヒット曲を生み出した男性シンガーソングライターの1人だ。

歌声は、低音域から高音域まで一定の音圧を保ったまま切れ目のない安定した声を出すことを特徴としている。ノーマルボイスとファルセットの境目が感じられないのだ。

今回の全国ツアーは、「TIME TRAVELING TOUR」と名打っているとおり、会場全体が過去の時代にタイムトラベルして楽曲を楽しむという趣向だ。

そう言えば自分は買わなかったが、会場で売られていたTシャツの背中には、TRAVELERのロゴがしっかりと入っていた。

今回のコンサートのタイムトラベルで戻る時代は90年代である。まさにマッキー(槇原敬之)が20代を過ごした黄金時代に当たる。

歌うのも徹頭徹尾90年代の曲ばかりだ。

「どんなときも。」「もう恋なんてしない」「SPY」「Hungry Spider」など、あの時代を席巻したヒット曲を歌う姿を生で観たら、本当に時間旅行をしているかのような感覚に陥ってしまった。

ご本人がネチネチ楽曲と呼ぶ、ネチネチとした心情をネチネチと歌い上げる恋の曲もよかったが、これに関しては正直マイナー過ぎて曲名を知らない曲も多かった。

それでも例によって、ネットのセトリ情報を頼りにamazon musicで予習をしてコンサートに臨んだので、何とか付いていくことができた感じだ。

有名どころの曲の他に今回いいなと思ったのは、ご本人がパーソナル楽曲と紹介していた青春時代の心情を歌い上げた曲だ。

中でも、「三人」「LONESOME COWBOY」の2曲が胸にグッと響いた。

「三人」は、音楽で賞をとって地元大阪から上京したときに、初めて先輩(音楽エンジニア)とその彼女と3人で暮らした時の大切な想い出を歌った曲だ。

「LONESOME COWBOY」は、大学浪人時代(3浪したという話)に原付バイクを買い与えられて予備校に通っていた頃の歌だ。予備校をサボってバイト帰りにサイドミラーに映る夕陽に感じた孤独を歌っている。

どちらも曲調が大好きだが、それ以上に敏感すぎるありのままの心で作ったとされる曲の背景にとても心が惹かれる。

~少し胸が 苦しい…~
さよなら 僕の一番はじめの東京
三人分の思い出をつめた宝箱

槇原敬之「三人」より

二十歳の頃は誰しも心がとても繊細であり、ちょっとした出来事に感情が揺さぶられた経験は誰にでもあるだろう。

自分にも、慕っていた先輩が会社を辞めると聞いた時、激しく動揺した心に突き動かされて驚くような距離をひたすら歩き続けた経験がある。もし自分に作曲の才能があったとしたら、その時マッキーと同じように曲を作っていたかもしれない。

このように曲の背景に思いを馳せることができるのは、マッキーが曲間のMCで様々に語ってくれるお陰だ。初めてのファンでも曲の成り立ちからよくわかるコンサート構成になっているのだ。

とにかくよく喋る人だ。

歌うのと同じくらい喋るのが好きなんだろうなと思う。会場からの声援にもいちいち応える。そのため、コンサートも長く、全22曲で3時間近くにも及んだだろうか。

休憩時間中もおよそ10分くらいは喋りつづけていて、その音声はトイレにまで流れてきていた 笑

今年55才のマッキーは「あとどれくらいこうしてステージに立てるかわからないが・・」みたいなコメントをしていたが、そんなことは微塵も感じさせないほどの舞台を縦横無尽に動き回る圧巻のパフォーマンスであった。

全国38公演が満席となるのも納得の結果だ。

「マッキー、素敵な時間旅行をありがとう!」


この記事で触れるかどうか迷ったが、マッキーを語るときに、どうしても避けて通ることができない件がある。

休憩という名の長い長いMCの中でも「(コロナや戦争を想定して)世界ではいろんなことが起こって、有名人も問題起こすし・・お前が言うなって話ですよね」と冗談めかして触れていたが、2020年に2度目の逮捕をされている。

アーティストは、その創造性を発揮するのに常人には計り知れないほどの苦悩を抱えているのかもしれないが、闇落ちだけはダメだ。活動もできなくなってしまう。

「トリップはコンサートの時だけにしてくれ!」

ずっとずっと応援しつづけていたいアーティストだからこそ、切にそう願わずにはいられない。


※この記事は、個人の見解を述べたものであり、法律的なアドバイスではありません。関連する制度等は変わる可能性があります。法的な解釈や制度の詳細に関しては、必ずご自身で所管官庁、役所、関係機関もしくは弁護士、税理士などをはじめとする専門職にご確認ください。
また本記事は、特定の商品、サービス、手法を推奨しているわけではありません。特定の個人、団体を誹謗中傷する意図もありません。
本記事を参考にして損害が生じても、一切の責任は負いかねます。すべて自己責任でお願い致します。


お知らせ

資産運用に興味のある方は、拙著『資産運用の新常識』をご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?