早朝
何度考えてみても結局は同じ所に行き着く。
もうずっと何周も考えているフリをしている。
結論を出したくないから次の周へと進めて、一度考えた事をまた思い返して、そしてまた次の周へと先延ばしにする。
私がしているのは「考える」という行為ではなくて、一度過去に考えた時の事を「思い出す」という行為であり、これは何も産むことはない。
生産性が無いんだ。
昨日が終わって今日がやって来る。
窓から差し込む早朝の青白い光をボーッと眺めては再び考えるフリをしている。
何も無い自分に、何も無い朝に、何かを見つけ出そうとする必要は無い。
「無い」という事があればもうそれでいいじゃないか。