英作文「不滅の名著」
不滅の名著として長いあいだ受験生に愛用された英作文の市販参考書がいつのまにか消えてしまったようです。
英文法に忠実に基礎基本を大切にした英作文演習に適した参考書でした。
とても残念です。
「文法」「構文」「基本表現」「自由英作文」の構成でした。
現在はメルカリなどでプレミアがついた価格で取引されているようです。
この参考書はおなじ出版社から別の著者のものが新たに出版されています。
新たな著者は有名な竹岡広信先生です。
こちらは使い込んでいないのでまだコメントはできませんが、構成が大きく変わってしまいまだ慣れません。
「構文編」「鉄則・論理表現」「自由英作文」の構成になり、英文法の確認をしながら英作文を学ぶ内容がなくなりました。
英作文の初学者としては、英文解釈や英語長文読解のための英文法とは別に、英作文のための英文法を学ぶ機会があると効果的ですが、それを別の参考書で取り組まなければならなくなりました。
手間はかかりますが総合英語などの例文を使って英作文の基礎演習を行う代用法が考えられます。
左側:基本例文の日本語訳
右側:基本例文の英文
これをノートに作成するかワードなどの文書ソフトに作成するかして英文を隠しながら日本語訳から英作文演習を行う方法です。これはこれでメリットがあります。否応なく総合英語の参考書を何周も学習することになり、その過程で英文法の解説を読むことにもなり、英文法の理解と定着を図ることができるからです。総合英語の例文は網羅性が高いので確実に力がつきます。
ただし十分な勉強時間がかけられる受験生に限られます。時間が不足する受験生は使用する総合英語の難易度を下げる手もあります。例文数が少なくなるからです。その分、網羅性は下がります。
竹岡広信先生の著書としては次の英単語帳をお勧めします。
英単語帳としては「システム英単語」や「ターゲット」を推奨する人が多いですが、システム英単語の場合は頻出単語用例、ターゲットの場合は頻出単語だけしか頭に残らなかったりします。
頻出順の英単語帳はお勧めしません。最終的にすべてを覚えるなら頻出順は意味がありません。それよりも覚えやすい配列の英単語帳が圧倒的に使いやすいです。LEAPはその点をしっかりと考慮して英単語が配列されています。予備校講師として受験生と真剣に向き合った経験が垣間見えます。
数研出版だけあって理系受験生には特に相性がよいと思います。文系受験生でも違和感なく使えます。理路整然と英単語を覚えていくのに適しています。語源などの解説も充実していて論理的に覚えていくのが好きな受験生に向いています。
中高一貫校の中学生に向けては「LEAP Basic」もあります。
これらを先に取り組んでおくと、超難関英単語英熟語集の最終兵器である、鉄緑会の「鉄壁」にスムーズに入っていけると思います。
実は「鉄壁」よりもお勧めの英単語帳があります。レベル分けがしっかりできているので、英単語を覚えるのが苦手な受験生にこそお勧めできます。全部で5分冊になっていますが、うち1冊は平易すぎ、もう1冊は英語4技能特化型なので、中高一貫生なら中1から3冊を順に攻略すれば、高校受験生なら高1から上位2分冊を攻略すれば、「鉄壁」に匹敵するか超えるレベルの英単語英熟語力がつきます。しかもこちらの方が攻略しやすいです。
指導に使っていますが今回はご紹介しません。
今回は不滅の名著「基礎英作文問題精講」のご紹介でした。
完全公開では書けない内容となっています。お取り扱いにご注意をお願いします。