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大学受験地理(統計資料集)

今回の授業は地理資料集の紹介です。

大学受験地理の記事はこれらの統計資料集にもとづいて書いています。

1.帝国書院の地理統計資料集

大学受験で地理を選択したなら絶対に手元に置いておきたい地理統計資料集の一冊です。価格は税込500円程度ととても手頃です。2色刷りなので見やすく、ページ数は150ページ以内ですので、すべての資料に目を通せます。大学受験地理で満点を目指すのに統計資料集としては十分な情報量が盛り込まれています。大きさは数学の検定教科書とおなじで持ち運びしやすいです。

この地理資料集の唯一かつ最大の欠点は、世界地図が掲載されていないことです。国名などを地図上で確認したい場合に、地図帳や他の参考書を確認しなければならないという不便さがあります。解決策としては、世界地図をA4ヨコのサイズにコピーして資料集に挟んでおくなどが考えられます。あわせて同サイズで白地図を何枚か挟んでおき、気候や産物などに分けて書き込みすると、なおよいでしょう。

大学受験対策用 地理データファイル 2024年度版 帝国書院

2.二宮書店の地理統計資料集

とにかく内容が充実しています。基本地理統計の充実度はもちろんですが、国別情報の充実度が圧巻です。国別に、地勢、気候、略史、現況、経済、政体、言語、民族、宗教、土地利用、都市、農林水産業の詳細、鉱業の詳細、工業の詳細、発電量、輸出、輸入、対日本貿易、貿易依存度、通貨、外貨準備高、観光客数、観光収入、鉄道輸送量、航空輸送量、消費、インターネット利用率など、あらゆることが載っています。興味深いのは、在留邦人数、日系現地法人数、在日本大使館住所、国防支出、兵員数なども載っていることです。価格は生抜800円台ですが価格を超える価値があります。ページ数は500ページに肉薄します。こちらも大きさは数学の検定教科書とおなじで持ち運びしやすいです。

データ・ブック・オブ・ザ・ワールド、2024年版、二宮書店
ー世界各国要覧と最新統計ー

2は、地理統計資料集としてはほぼ完璧です。入試問題で出題される地理データはすべてカバーしていると思います。受験生の利用だけでなく社会人の利用にも十分に答えてくれます。ただ受験生によっては情報量が多すぎると感じるかもしれません。その場合は1の資料集をおすすめします。

できれば2つ持ちをおすすめします。けっして邪魔にはなりません。むしろ毎回のように新しい発見があります。2つを比較しながら利用することで情報の理解と定着がより確実になります。

個人的には、狭義の受験地理に専念する時は1の地理統計資料集を、ゆったりと深く地理を味わいたい時には2の地理統計資料集を使っています。特に2の各国要領は読みごたえがあります。読んでいるうちに興味がどんどん拡散してしまい世界史の教科書や参考書にまで手が伸びてしまうこともあります。

3.おすすめ地図帳

どの地図帳を使っても問題はないかと思いますが、特色がある地図帳をご紹介しておきます。この地図帳、地理の範囲を超えています。具体的には歴史地理情報が盛り込まれていることです。目次には、風土インデックス、世界史インデックス、日本史インデックス、歴史散歩が加わります。地図上に歴史遺産や、歴史上の事件などがプロットされていて、地理と歴史を同時に学べます。難関大学受験生など地理と世界史をともに受験科目とする受験生にはありがたい地図帳です。価格は税込2000円弱と他の地図帳とほぼ同じです。

地歴高等地図 現代世界とその歴史的背景 帝国書院編集部編 帝国書院




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