ニューヨーク単独から夫を守る

夫は「ニューヨーク」が好きである。
都市名ではなくて芸人の方。

夫は「ニューヨーク」ガチ勢である。

私も夫も、「好きな芸人」はそこそこ居ると思うが、
夫がここまで１組の芸人にここまでハマるのは珍しい。

だいたい何かの動画を見ているとき、
そこにニューヨークが居る。

もしくは「ニューヨークが何らかの言及していた」動画である。

毎週日曜日？のニューヨークのラジオ？生放送？は
欠かさず履修している様子。

毎年やってる？単独ライブ？の時期？になるとずっとソワソワしている。
ような気がする。

「ニューヨークのどこが好きなの？」と好奇心で聞くと
「同い年だから」という的外れな返答が来る。

「同い年」だとメルヘン須永も該当するやんけ。
メルヘン須永て誰やねん。
絶対好きじゃないやん。
ん？沢口靖子の人やん。ルヴァンやん。
面白くなくもないやん。ややこし。
てか女性は受け入れなあかんし。

しかも嶋佐も屋敷も我々の１個上やんけ。
整合性１ミリもないやんけ。

もしかして「同い年だから」って
「同世代ネタで共感できるから」って意味ですか？

ふむ、なるほどそれなら頷ける。

ニューヨーク単独「そろそろ、」の一発目、

●男の休日

主語が大きいだけで叩かれる（例：男は～、女は～、）この時代に、
なんでこんなに笑っちゃうんだろう、というくらい笑っちゃった。

私は普段から
「女は痛みに強いから」
「女は朝に強いから」と言うやつに
辟易している。

その立場の私が、なんで笑っちゃうんだ。
なんで面白いんだ。

そしてなんで男は
集団でチン毛を燃やすんだ？

陰毛ってのは、初めて行った地のトイレに撒くもんだろうが。
便器内に何本か撒き、流し、その地の水神様に挨拶するもんだろうが。

女は陰毛を燃やさない。
陰毛を燃やすチキンレースは女の世界にありません。

あ、でも「生パイ選手権」はあった。

ブラもしていない小学生の頃、
Ｔシャツの首元から手をつっこんで、
「生パイせんしゅけぇぇぇぇぇん！！！！」と言いながら
無理やり乳を揉むのである。
もちろん女同士の遊びである。

記憶というのは非常に都合がよく、
自分が加害者であるときの相手の顔は覚えていない。

自分が生パイを選手権されたときの
目の前に急に現れた、
加害者の手首の内側は思い出せる。

あとズリパンもやったよね。
体操服がねらい目だよね。ゴムだからね。
油断しているところをスッと降ろすよね。
んん、違うな、これは私のコンプラに違反するから、
これは被害者側だな。
廊下でやられて叫んだもんな。
その時履いてたパンツも思い出せる。
あれはだめだ、私のコンプラに違反する。

みんな、ズリパンはやめような。
あ、あとゲロに関することもダメだよ。

男はゲロで笑うけど、
女はゲロでは笑わない。

ズリパンとゲロはダメ。
もうわかったね。よしよし。

あ、そうだ、そうそう、
夫も男集団で風呂に行くし、
そういうところに共感しつつ「そういえばなんでだろうｗ」って感じで
笑っちゃうんだろうね。

「そういえばなんでだろう」を言葉にして
面白くしちゃう、って、
なんてスキル？

しかも図星なんだよな。
女はソフトドリンクで延々と恋話するしね。

逆になんで男はしないんだ？
私はもうアラフォーなのでする機会ないけど、
恋話は情報収集とも言える恰好の社交だぞ？
PDCAまわすぞ？
おい、男はPDCA好きだろ？
ん？今はOODAっていうの？
うるせーよ、しゃらくせぇ。

過去のすり合わせもいいけどよ、
「常識」のすり合わせもオススメぞ？

おじん語尾の「よ」の哀愁っていいよね～
単独内動画で屋敷が言ってた「不安でよ」の「よ」が
面白くて好きなんだよね～
あそこが単独で一番笑ったかも。

あとどこかでダイタクの「言うな」もサンプリングしてて
面白かった。

●MIJ

見た目が私すぎて笑ってしまった。
夫も私に似てるって言ってた。なんだし。

秘密組織系すきだな～
クラスのキャラ割合のやつとか大好きなんだよな～

学ランで男同士が

「こういうやつって、一定の割合で絶対いるよな～」
「いるよねー！…あ、もしさ、
秘密組織があってさ、決められた役割をしてたら、どうする…？」
「バカ、お前、消されるぞ！！」
「ギャハハハハハハ」「ギャハハハハハ」

ってやってるところを想像しただけで
おばちゃん涙が出ちゃうね。
ニューヨークはずっとふざけててくれる。
ずっと教室にいる。おばちゃん助かるわ～

ここだけの話。
私には「しあわせ管理官」という秘密組織がついている。
幸せすぎると
「コラコラ～ちょっと今日は幸せすぎ～！
しあわせ基準値過ぎてますよ～」って怒られる。

●親子不良物語

私も田舎の不良一軒家が一番コスパ・エネパ・タイパの良い
幸せだと思う！！めっちゃわかる！！

私も不良の才能は無いし
なりたいわけじゃないんだけど、
あの不良ならではの覚悟ってゆーか、
「極めてる」感じに感嘆しつつ
関わりたくないなと思ってるので
笑っちゃったしエモかった。
不良一軒家ってワード面白すぎる。

「大人になってから不良になる」って
不良の概念ゆるがしてて最高だな。
よく思いつくな～

しかも
「昔、やんちゃしてたんでｗ」の
息子の言い方に
不良の才能が想起されて
もっとエモくなった。
ああゆうやつ、会社員として有能だったりするんだよな、
でもたまに圧を出してくるんだよな～
嫌だわ～

●オリエンタルレディオ

芸能人の想像シリーズ、好きだわ～
「めっちゃ豊かやん」で笑っちゃったわ～
そうだった、豊かってこういう概念だった、
って思い出させてくれたわ～
ちょっとしたことで別の世界線になる、
っつーのも映画的でよかった。
日々バタフライエフェクトだな、と感じている
私のような中高年にも刺さるネタだった。

●ボヤ神社

上着を「暑いっ」と言ってはぐシーン、
夫が「ここ一番わけわかんないよねｗ」と笑っていた。

その前に夫から
「嶋佐が芸人はウケを狙いすぎって言ってたｗ」って聞いてて
みんなして何を言っているんだろう、
とその時は思った。

このコントを見て合点がいったような気がした。

しかも大根監督が絶賛してた。
「毎回ウケないのに絶対削りたくなんだってｗ」って夫が言ってて
面白かった。

あと
男は神社で結成しがち。
東京リベンジャーズも神社で結成してた。

●テーマソング

DOのこと「ドゥ」と読むくらい馴染みがないが、
いろいろシニカルでアイロニカルで
テクニカルでスペクタクルで良かった。

●8000万

8000万、という数字が良かった。
億だとかつみさゆりになっちゃうし。

私は「完璧に見える人、なんか欠点あってくれ～」
と願っている方の人間なので、
先輩に欠点があって良かった。

「なんでも思い通りに出来ちゃうから、
思い通りにならないギャンブルにハマっちゃう」
というのも良かった。

人間って、つくづく無いものねだり。
「わい、いま、何が無いんだっけ？」って、
ずっと無いもの探してる。
あ～面白い。

今考えれば
ニューヨークが「JOYnt!」に出てくれたの
めっちゃありがたいな。
「あんなん誰も見てねーすよ」ってアントニーが言ってたときの
JOYの顔、是枝映画に出てくるやつの顔してたもんな。

「過去最高」と謳われている今回の単独ライブ、
私が懸念しているのは、

夫が
「今回、過去最高、と謳われている…。
やばい、次回、どうしよう」

と頼んでもないのにニューヨーク側で
不安をくらっているのではないか、という点だ。

夫を笑顔にしたい。
私に何ができるだろう。

仕方ない、
私が人肌ぬぐか。

自分の陰毛を燃やして
「熱いっ」て笑わせるしかないか。

おっと、屋敷はこんなんあんま好きじゃないんだった。

メンゴメンゴ