HHKBは基板設計をオープンソース化すべき #4
今回はトラックポイントをHHKBに内蔵していこうと思う。HHKB筐体内にあるスペースにトラックポイントを制御するパーツをインストールすることになるが、どうしてもそのスペース上、基盤に穴を開ける必要がある。
この加工パートがHHKB破壊率が一番高いので、その覚悟で進めよう。
前回の記事はこちら。
今回の作業
HHKBにトラックポイントを設置することを今回のゴールにできればと思う。ただし、前回の加工でPCと接続するUSBコネクタを外しているので、まだ実際にポインタを操作はできない。楽しみは最後に取っておこう。
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さて、トラックポイントを設置するために以下の作業工程が必要になる。
1. トラックポイントの延長加工
2. HHKBサブボードへ穴あけ
3. HHKBサブボードの切断した部分のバイパス
4. キーキャップの加工
5. トラックポイントをHHKB内へインストール
今回は一番の難所である3. HHKBサブボードの切断した部分のバイパスまで説明したいと思う。
具体的な作業については以下の図を元に加工前のトラックポイントと加工後のHHKB全体像についてイメージしてほしい。
前回の記事でサブボードの裏面(キーキャップ側と逆面)にトラックポイントの制御基板を設置したため、トラックポイント自体もその近くに設置する。
また、赤いゴム部分とトラックポイントのセンサー部分が離れてしまうので、径の異なる2本の真鍮パイプで延長する。
トラックポイントの延長加工
購入リスト
トラックポイントの延長はこちらのプラモデル加工用の真鍮パイプを使用する(人気商品なのか余り手に入らず、筆者はどうにか秋葉原のヨドバシで購入した)
トラックポイントの加工の際に穴あけが必要になる。
電動ドリルを使用しても問題ないが、細かな作業となるのでリューターをおすすめする。この作業以外にも使用するので買っておこう。
最後にトラックポイントと延長する真鍮パイプを接着する接着剤を用意しよう。細かいパーツ同士を接着するため、どうしても接着面が少ないので強力な接着剤を使おう。
加工作業
実際の加工作業をイメージするために工程を図にした。
①トラックポイントを赤いゴム、黒いキャップ、灰色のセンサー部分の3パーツにバラし、センサー部分に真鍮パイプを刺すための穴をリューターで開ける。センサー部分に穴を開ける際に、貫通させてしまうと底部分にあるセンサーを壊してしまうので、樹脂部分のみ穴あけするように注意。
②真鍮パイプを黒いキャップとセンサーに接着する。基盤に開ける穴をできるだけ小さくするために、黒いキャップに太い方の真鍮パイプを接着すること。パイプの適切な長さはHHKBにインストール後に使って見ながら最適な長さに調節するのがおすすめなので、この段階では長すぎても切断しないこと。
HHKBへ穴あけ
次はトラックポイントを通すためにHHKBのケースとサブボード基盤へ穴あけしたいと思う。
完成図を先に見せるが、トラックポイントの位置はこの写真の通りHとJキーの間につけることにした。右手でしかトラックポイントの操作をしないことと、サブボード基盤のパーツ配置的にここであればバイパスが楽そうという二点からこの位置にすることにした。
(このあとめちゃくちゃ苦労することを知らずに)
穴あけはリューターを使えばそこまで難しくない。基盤にはガラス用ビットを使うと丁寧に削ることができるのでおすすめ。
HHKBサブボードの切断した部分のバイパス
ここが一番の難所。表面のトレースは切断しないように削ったので、ワンチャンバイパス必要ないのではと期待していたのだが、実際組み直して通電してみたが全く動かない状態になってしまった。
状況からおそらく、キーの一部のバイパスを切断したのではなく重要なICとのバイパスを切断したと予想し、片っ端からテスターで導通確認してみる。
結果として、上記写真の4本を切断してしまっていた。
めちゃくちゃさらっと書いているがこのバイパス箇所を見つけるまで丸3日かかった。
しかも切断しているかどうかわからないので、全体のパターンを調べてそのデザイン的にどこが切断されてそうか予測してバイパスするという力技。
HHKBは基板設計を公開してくれ。
バイパスにはあまり太いケーブルは使えないので、上記のような絶縁体でコーティングされた導線がおすすめ。
HHKBへ穴あけ
トラックポイントをHHKB内へインストールするまでを書きたかったが、長くなりそうなので、今回はここで終わりたいと思う。
残りの作業である
・キーキャップの加工
・トラックポイントをHHKB内へインストール
については次回に説明するのでいいねして待っていてほしい!
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