雅な春の観劇ツアー 2024 #1 宝塚大劇場 - 華のおんなソロ旅
昨月、ようやく暖かくなってきた頃におひとり様参加した、2泊3日の観劇ツアーの記録です。1日目は宝塚大劇場での観劇でした。
私にとって観劇と言えばまず、20年来のファンの歌舞伎。機会があるごとに観覧していたのだが、昨年、能舞台を観て芸能にもまだ知らない世界があることを痛感した。そこで今年は見聞を広めようといろいろとチャレンジすることにした。その第一弾があの「宝塚歌劇」である。個人ではまずチケット入手は難しいと聞いていたので、旅行会社主催の観劇ツアーに参加することにした。
宝塚大劇場は、伊丹空港からすぐのところにあり、ファンの方々が聖地に訪れるのには利便性は高い。お城のような門構えから入場するとワクワク感が高まる。13時の開演まで時間があり、団体様用の昼食を摂ったあとは館内のお土産コーナーなどを廻って待つことになる。私も記念にいろいろと買った。
館内を見回すと、圧倒的に女性が多い。驚いたのはあまり着飾った方がいないことで、ツアーの同行客もそうなのだが普段着に近い。ここは広く皆様に楽しんでいただく場所になっているのだと感じた。歌舞伎座などではカジュアルなスタイルの人もいるが、着物姿が艶やかで目の保養になるような方も多いので対比が興味深い。
今日の出し物は、月組公演でショーは「Eternal Voice 消え残る想い」、レビューは「Grande TAKARAZUKA 110 !」。第110期生初舞台公演ということで、冒頭でご挨拶が。確かに初々しい雰囲気で、まるで自分の娘、孫のように応援する観客も多いとのこと。今回は、月組トップスターの月城かなと、相手役の海乃美月の退団公演ということもあり、熱気もひとしおというころだった。
ショーの方はストーリーは今一つよくわからなかったのだが、ただ音楽と歌に身を任せていればよいのだろう。このトップの月城かなとの美貌は私のような初心者から見ても群を抜いていて、初宝塚がこの方の演目に当たってよかったと思う一方、もう今後はステージで観られないことを残念に思った。退団後はどうされるのだろうか。
レビューは、オールキャストによる豪華絢爛の雰囲気が楽しい50分であった。創設者の小林一三は、この宝塚歌劇が多くの観客にしばし現実を忘れて楽しむ夢を与えることを願っていたのだと、この華やかなレビューのラインダンスを見ながら思った。だからその夢を壊すような不祥事はもう二度とあってはならないのだ。
私の席は2階の中央のブロックの6列目。お隣の方はツアーでご一緒の筋金入りのファンの方で、彼女いわく今回はとても良い席だとのこと。たしかに全体を見渡せるところは大変良かった。いわゆる銀橋から前の方に出てきたりと演者のサービスが旺盛だったのは、「110年記念と退団公演だからじゃない ?」 とのことだった。
興奮さめやらぬ中、ツアーのバスに乗って京都の西本願寺近くのホテル入り。今日の夕食はツアー客と同席なのだが、数名のおひとり様参加者同士で情報交換の場に。まあ、皆さん語ること、語ること(笑)。私は「初めてです」と言ってひたすら聞き役、大変今後の勉強になりました。ツアーの添乗員さんも私的にも宝塚通いをするような方で、ファンならではの耳より情報も教えていただいた。「宝塚はぜひ、できれば大劇場で3回は見てください。その良さがわかるはずです」とのこと。3回になるかどうかはわからないが、歌舞伎とセットになったツアーなどにはまた参加してもよいかもしれない。何より今回の、同じ「推し」を持つ方々が熱く楽し気に語り合うところを見て、こういう交流も悪くないと初めて思った。今まで、アイドルグループを追って全国を渡り歩いているような人たちをちょっと横目で見てきたけれど、自分の身の丈で生活が破綻しない限度でハマることがあるのは決して悪いことではない。私のようにしてみたいことが多いと、なかなかそこまでにはならないのだが(笑)。
明日は、京都市内観光の後、「都をどり」の鑑賞です。