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佐賀・唐津 2023③ - 華のおんなソロ旅
2泊した佐賀市を後にして、朝、JRで唐津市に移動。唐津からバスでまず向かったのが、呼子である。呼子バス待合所から乗り合いタクシーで10分のところにある、名護屋城址がお目当て。ここは、豊臣秀吉が朝鮮出兵の拠点として築き、当時の名だたる大名たちの陣地がこれをぐるっと取り囲んでいる。歴女のはしくれとしては、大いにそそられるではないか。
さて、その名護屋城址だが、すべてあとかたもなく、ここに本丸、二の丸がありましたよ、というのにすぎない。徳川家康、前田利家、伊達政宗、真田信幸など、そうそうたる大名たちの陣地址が上から見るとこのあたりだというが、もちろん今やそう言われなければわからない。この名護屋城からの距離、配置なども、きっとそのときの勢力図に応じて計算されたものであったのかと思うと興味深いものがある。
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隣接する佐賀県立名護屋城博物館(ここも入場無料)では、秀吉が名護屋城で用いた「黄金の茶室」を公開しており、写真撮影もOKであった。大河ドラマ「秀吉」で、竹中直人の秀吉が「黄金の茶室じゃい !」と自慢してたっけ。見事なキンキラキンだが、茶道のわび・さび文化とはほど遠く、正直のところあまり趣味のよいものとは思えない。
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名護屋城址近くの道の駅前からまた乗り合いタクシーで呼子まで戻る。タクシーには地元のご年配の方も乗り合わせ、運転手さんとローカルな会話をされているが、何を話されているか今一つことばがわからない(笑)。「呼子も朝市が有名ですよね」と話しかけたら、コロナ禍での観光客の激減と、後継者不足で困っているとのこと、どこぞも悩みは同じのようだ。
呼子に戻って、当初の計画ではこの日は一度唐津に帰り、明日の朝市に出直してこようと考えていたのだが、急きょ変更。これも明日と思っていた、呼子港からの遊覧船に今日乗ってしまうことにした。翌日は午後早めの飛行機に乗らなければならず、スケジュールがタイトで気になっていたところ、連休の影響で道が混みそうだと聞いたからである。この臨機応変の変更が可能なところも、ソロ旅の利点である。朝市は残念だが、またご縁があれば見られるだろう。この思い切りの良さも、ひとり旅では大事だと思っている。
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マリンパル呼子は人気の遊覧船で、水中の魚が見られて子どもたちに人気の「ジーラ」と断崖にできた7つの洞窟、「七ツ釜」を間近で見ることができる「イカ丸」が30分置きに運航されている。呼子に帰ってきた時間により、1時間は待たなければと覚悟していたが、連休につき、臨時便が運航されて早めに乗ることかでき、ラッキーだった。所要時間は40分。天候もよく柱状節理の産物である美しい洞窟を見ることができた。私は水(海や湖)が好きで、旅行先でも遊覧船があれば必ず行程に入れる。最近は観光地での船の事故が多く残念であるが、なぜか自分に関しては大丈夫だという根拠のない確信を持っている(笑)。
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呼子から唐津に帰り、まずこの日の宿にチェックイン。虹の松原はそこから歩いてすぐなのだが、お目当ては松原よりも「からつバーガーとコーヒーの店」である。松原の中に駐車している移動キッチンカーでの「からつバーガー」が当地のB級グルメとして有名で、この日のランチは絶対これだと昼食も取らずに我慢していたのである。もうすでに15時を回っていたが、猪突猛進で松原の中を歩く、歩く・・。小雨模様もなんのその、私の「食への飽くなき情熱」にはまったくあきれるわ、などと思いながらたどり着く。ようやく買えたはいいが、車で買っていく人がほとんどで、そこには食べる場所もなく。しょうがないので、松原の中で一休み。カラスが呆れてかおこぼれを狙ってか、じっと見ておりましたわ(笑)。肝心のバーガーはパンズがカリっととして確かに美味しかった。そうそう、4キロメートルにわたるという松原も壮観でしたね(まるでついで・笑)。
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この日の夜は、ホテルのレストランでの夕食を申し込んでいたので、やっと落ち着いて、地元の名品をいただくことができた。呼子のイカも今回の旅二回目で、日本酒は天山。イカにちょっとかけてあげた。どうぞ成仏してね。足は前回は天ぷらだったが今度は焼いてもらっていただいた。佐賀牛も少量だが出てきた。呼子でイカ饅頭も食べたので、今回の旅では地元の名産品はほぼ食することができたことになる。佐賀県には、有明海料理があり、エツとか、ウミタケとかクチゾコ、ムツゴロウなどなんだそりゃ?というような珍味があるのだが、これはまたの機会に楽しみにとっておくことにしよう。
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佐賀・唐津の旅、次はいよいよ最終日です。