誰でもピアノソナタが書けちゃいます《たぶん最終回》【応用、仕上げ編】
ちょっちだけ日記Vol.81
前置き
そろそろ応用、仕上げ編です。
あまり大したことは書いてきていませんがここまででも十分作曲や編曲できると思います。
でも「ちょっともの足りない。変化させたい。」というお話をします。
全部が全部♭や#のつくパターンではありませんがすこしややこしいコードも出てきます。
「変化のバリエーション」ということで見ていってください。
ジャズの理論のようなややこしいことを言うつもりはありません。
私もそれを言える知識を持ち得ているわけでないし、曲を書く過程の中で「こういうことか?」と納得しているだけにすぎません。
難しい理屈はあとから判ればそれでいいのです。
メロディや構成音の流れを大事にして音符を響き合わせて行けば自然と曲になっていきます。
今までも書いているように「理論」や「コード」というものは後からついてくるものなのです。
今回は使えるシチュエーション別に私の手の内をばらしたいと思います。
私が多用する進行を「みすてぃ進行」として披露します。
1.ドミナントの中で
(1)フラット13(♭13)
そのコードの中での6番目(ラ)の半音低い音を入れます。
この例の場合はコードがGなのでミのフラットになります。
ただしソ(Gだったらレ)はこの場合外した方がいいです。♭13とぶつかって不協和音になります。とくにメロディがレの時は要注意です。
Gsus4やG6(9)、Dm7/Gと併せて使うことも出来ます。
(これらのコードはエンディングの項で紹介します。)
ちなみにsus4は音域が高ければ(11)で表します。
G7sus4とG7(11)は同じコードです。
(2)トリプルドミナント
直前のコードがEm7だったりするとAから始まるこれが使えます。
マイナーコードでも使えます。
(3)フラット9(♭9)
レの半音低い音を入れておいてドに下ります。
この場合低音のルート(ド)は入っていてもいいですが同じ音域のドは外してください。やっぱり半音でぶつかります。
2.エンディングで
(1)シックスナイン
6(9)または6add9のことです。これはミやソと一緒に使っても構いませんができれば音は離した方がいいでしょう。
(2)sus4(サスペンディッド4)
ミの代わりにファを入れてファ>ミという流れを作ります。
この場合もファを入れたところではミは抜いてください。
(3)Dm7/G(Dm7onG)
Dm7のルート(ベース)だけをGにしたものです。上のコードはDでも使えます。曲の途中でもそのコード以外の音をルートに用いることがあります。
このDm7/Gのようにルートになっている音のドミナントのコードが上に来る場合は曲のどこでも使えます。
(4)maj9(メジャーナインス)
エンディングを作るのに一番手っ取り早い方法です。
ロングトーンで伸ばせばよいだけです。
3.曲の途中で
(1)ディミニッシュ
コードとコードを繋ぐのに「一味足りない」というときに便利です。
たとえばEm7からDm7へ下るのにあいだに「E♭dim」を挟みます。
「みすてぃ進行」としては代表的な例で今回の企画の曲でもあちこちで使っています。ディミニッシュとは 12音を4分割 した和音のことです。
E♭dimだったら「E♭、F#、A、C」が構成音になります。
慣れないうちは指で数えながら構成音を探してください。
当然のことながらE♭dim、F#dim、Adim、Cdim はルートが違うだけで同じコードです。私が多用する進行を一つ上げておきます。
(2)CからDもしくはFへ
ディミニッシュ以外にも一音違いのコード間を動くのに使える方法があります。例としてCからDm7への動きの中で考えてみましょう。
「C(♭9)」
CからDへのスムーズな流れになります。
「C(♭13)」
これは今までお話ししてきたとおりFのドミナントになるのでFmaj7に繋いでみました。
「D♭7」
難しいコードになりますがついてきてください。
「アイズオブザマインド進行」
上のD♭7を使うパターンのさらに発展形でその前にそのドミナントのA♭のコードを挟みます。
D♭からは先ほどのようにDやGを経由してCに戻れます。
私はこれらの曲に使っています。(いずれもイントロ)
今回は以上にしておきます。
一応シチュエーション別に分けましたが他の場所でも使える技だと思います。またご伝授したい進行があれば記事を書きますが
このシリーズの記事はひとまずこれまでとします。
要は初回から書いてきた内容を実践しているだけでそこそこ曲は書けちゃいます。こちらのマガジンを前から読んでみてください。
最後に私が書いたピアノソナタ
ではまた。
みなさんにいいことがありますように。
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