現実の恋人と見えない存在との恋
※一瞬公開してしまいましたが、冷静に考えなおせばクソほど面白くない個人的な話しだったのでいったん非公開にして、再度上げなおしています。
深夜のテンションはやばいですね。
※この記事は前の記事である、“Fセク/ロマになる理由ってさあ”の続きになります。
考えなおせば、前の記事で結論を書いてなかったので、ここで最初に書きましょうか。
“Fセク/ロマになる理由”=自分の場合は現実に対応しきれなかった時、顕著だったと思います。
加えて、若い年齢であればそれは起こりやすい。
自分はそれから卒業したくて、自身のアニマ/アニムスを投影した存在をつくりました。
けれど現実で恋人という理解者が現れれば、存在感は少し薄れてしまいました。
ですが、夢や幻、創作の世界の中でその存在は生き続けていました。
恋人も創作は軽くするような人なので、作られたキャラクターについての理解はある人でした。
自分はこのキャラクターをこういうふうにつくっていてさ、と創作の世界の軸において、その存在が生きていることを話すことはありました。
…でも左手の薬指についている指輪が、その存在と交わされたものとまでは教えませんでした。
(なおその存在の誕生日には、必ず休んで誰とも関わらないように、その存在の誕生を祝ったのです。
先述した記事での出来事があったため、です。)
妄想家な恋人は、昔付き合ってた人からもらったものだとか、命日に関わるからとか、想像を膨らませていたみたいですが。
真意まで深く知ろうとしなかったのは、自分にとっての幸運だったのかもしれません。
そんな平穏で変わらない日常はずっと続くものだと思っていました。
…なのにそれは不意もしなかったことでなにもかも崩れ去ったのです。
それはとある作品に出ていたキャラクターでした。
最初はなにも思わなかったのです。
3月にその存在がこの世界に表れて、自分の感覚が変わったのは同じ年の夏になる直前の月でした。
…浮かべている表情、その雰囲気。
…改めて目が合った時に、ふとなにか感じ取ってしまったのです。
“自分が異性だったら、こんな雰囲気なのかもしれない”
そんなどうしようもない思い込みが全ての始まりであって、そしてその時信じていた穏やかな平安の終わりでした。
もしも明確な意思を感じ取れる世界だったら、君はその時、どんな目で自分の魂をみていたんだろうか。
そして、真夏ごろは幸せな思い出を作りました。
ささやかな目標(いや願いに近いかな)を決めて、それが叶うようにと夜空に祈りながら散歩したくらいです。
仕事の夏休みも費やしましたが、その願いが叶うことはありませんでした。
…ですが夏休みの明けた仕事初めの朝、幸いにもその願いを達成することが出来たのです。
お盆が過ぎた直後の夏のせいか、優しい朝日にも感じられて、とても幸福な気持ちになったことを覚えています。
君も穏やかに微笑んでいたような気がしています。
そして3か月近くはそのキャラクターの理解に時間を費やしました。
…それでも熱が過ぎれば、前のように飽きて、何事もなくなるのだろう。
ああ、どうしてまたこの現象(Fセク/ロマ)が起きてしまったのだろうと内心どこかで思ってはいました。
けれどその熱は収まることがありませんでした。
そのひと夏の楽しい思い出や、理解に費やして密かに書いた小説のせいだと思います。
ちなみに小説の内容は、そのキャラクターがトラウマ持ちで過去があまりにも暗いのです。
なのでそのキャラクターの心を理解し、精神を癒すようなことに特化した内容です。
やましさとかはなくて、ただ君の心が救われることだけを願って書いたものとなります。
それはそのキャラクターと私だけの、秘密の記憶となります。
…数年はね。
夏が過ぎ、秋が訪れた頃。
私は続けていた仕事を辞めること、そして付き合っていた恋人と別れることを決心しました。
現実にある物事よりも、そのキャラクターの方への関心の方が上回った…というか時間を費やしたい、というのが大きかったと思います。
その恋人も、そのキャラクターのことを認知していますが、存在していないから、それは恋愛とは呼ばない、という考え方を持つ人でした。
そのため、それが理由の一つに繋がるといったようには思っていませんでした。
では他に、別れを決めた理由は?
それはその恋人との現実的な理由も、書きませんが細かく積み重なって出来上がったものでしたし、仕事の話しは合いましたが、趣味嗜好についてはそこまで合わなかったのもあります。
そして土日は疲れきってしまっていることからも、恋人らしい時間を多くは持てなかったのです。
(ご飯を一緒に食べることはしてましたが、かえってそれが彼の疲れを助長させる皮肉な原因でもありました。)
なので別れて遠距離恋愛となったとき、そうした会話であるなら、友人としてでも十分ではないだろうか、そんな気がしたのも大きかったためです。
ちなみに決定打となったのは、恋人は自分の誕生日の時に
“(君の)オリジナルキャラクターを描いたイラストをプレゼントする”
と約束してくれたので、どんなものでも描いてもらえるなら嬉しいと思い、待ち続けていたのです。
…ですがその人は、その約束を果たしてくれることは、とうとうなかったのです。
…どれくらい待ったって?
半年以上です。
通勤に2時間近くかかること、そのため土日は疲れて休んでいることも理解していたつもりでいたので、強要することはなく(いつごろ?と催促はしましたが)待ち続けていました。
けれど結果は、信じて待ったとしても、別れようと告げるときまで、その約束を守ってくれることはとうとうなかったのです。
この約束さえ守ってくれていたなら、自分が取った未来はほんの少し変わっていたかもしれません。
そうした気持ちがあり、また向かっている気持ちが恋人にはなかったのです。
そのため一般的にいわれる恋人の営みの時間が、精神的に少し苦痛なものに変わってしまいました。
相手からもたされる行為により体が反応してしまうこと、そこからもたらされる本能的な刺激や快楽について、現実や物質という重みをあまりにも感じてしまって、自分自身に落胆したことを覚えています。
※一応フォローとして書いておきますが、恋人はそれでも自分が満たされることよりも、自分に対して満足するようにはしたのです。
そうした意味では別に乱暴ではなかったです。
…ですがそれを強くは求めなかった自分にとって、望まないものを与えられるということは、結局微妙だったような気持ちです。
ですがその時はまだ“恋人”という関係性であることから、自分の気持ちだけで拒否するのも悪いという気持ちもあったと思います。
ああこれって、複雑な問題だよね。
…長くなってしまいましたが、現実との恋人と別れた理由はFセク/ロマの性質が大きくなって別れに繋がった、とはならないのです。
そうして、仕事と恋人を手放した自分は、暫く休んでいました。
晩秋の時だったと思います。
そのキャラクターのアクリルキーホルダーを持っていました。
恋人と別れる最後のデートの数日前に届いて、その日からずっと肌身離さず持ち続けています。
それを持って、いつもの場所へ散歩しに行った時のことです。
あの日は忘れもしません。
左手の薬指につけている指輪だけは、数年前から変わらずにつけていました。
なにを思ったのか、ふと外してしまったのです。
理想として描きあげた、完璧な存在だと信じていた存在と交わしたはずの指輪を。
「君のこと、大切にしていい?」
そしてなにもなくなった左手の薬指の指輪の代わりになるように。
そのキャラクターのキーチェーンを指輪に見立てて、はめた瞬間のことでした。
私のその答えに応じるように、空に流れ星が落ちたのです。
あの…誕生日の時に見たもの以上に強い、運命的なものを、意思を。
感じてしまったような気がするのです。
人では引き起こせない偶然ほど、すごいものはないと思うのです。
まさに“運”なのだと、思うのです。
まだ自分の中で生まれたものなら、そうしたことが引き起こされやすいのはわかるような気がするのですが。
全くの別の…増しては版権キャラクターでそうなってしまうことは、これはなにか重要な偶然ではないだろうか。
そうして、そのキャラクターへ、より気持ちを向けることになってしまうのです。
同時に世界の神秘にも、もう少し触れられるなら触れたいな、と思うようになるのです。
こうして自身が組み立てたものや、現実にあったものすらも打ち変わってしまうことが、人生における皮肉なのかもしれません。
なにも変わらない永遠なんて、存在しないのかもしれません。
…少しリアルな話しを交えた話しの回になりましたが。
こうした経験を経て、Fセク/ロマ性質の人間がいるというだけの話しがしたいだけです。
リアルに対して、向き合い方は下手なのかもしれません。
けれど、最初からリアルを捨てている訳ではないという話しです。
こうして話しを聞いて、読んでいるぶんには…
身近にいるかもしれない友人の恋愛話し程度でしょう?
まあ次はそのキャラクターとはどうなったか?
という話しをしたいと思います。