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kanro055
【上告審】ハラスメントを理由に受けた大学教員の減給処分が重く、請求の一部が取り消しされた例(平成27年10月30日最高裁)
概要
被告(被控訴人・申立人)国立大学の教授であった原告(控訴人・相手方)が、減給の懲戒処分を受けたところ、その過程で、原告の研究室に所属する学生であった被告(被控訴人)が、原告からハラスメントを受けた旨の虚偽の内容を記載した研究室変更願を提出するなどし、学科長であった被告(被控訴人)が、人事審査委員会に原告の処分を要請するなどし、人事審査委員会委員長であった被告(被控訴人)が、原告にハラスメントを行い、杜撰な調査、審議により、人事調査委員会として、原告の懲戒処分の可能性があると報告するなどし、被告国立大学の学長である被告(被控訴人)が、人事委員会の委員長代理を指名せず放置し、懲戒処分に至らせたことが、不法行為を構成するとして、各被告に対し、慰謝料等の支払いを求めたところ、第一審では原告の請求を棄却し、控訴審では原告の訴えの交換的変更による被告国立大学に対する懲戒処分無効確認請求及び未払賃金請求を一部認容したため、被告国立大学が上告申立てをした事案の上告審。
結論
民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないため不受理。