趣味レーション_ケイ効果
ケイ効果
ケイ効果とは、シャンプーのような液体を噴出した時に、液だまりの中から急に跳ね上がる現象。これには、液体の非ニュートン性(Shear thinning性)とわずかな空気層が影響しているらしい。
この文献を参考に。https://arxiv.org/pdf/1501.04322
計算方法
ソルバーにはOpenFOAM-v2406のinterFoamを用い、BirdCarreauモデルでShear thinning性を与える。文献の式(53)をOpenFOAMのBirdCarreauモデルに当てはめると、transportPropertiesは以下となる。ただし、試行錯誤により、文献のパラメータ(55)とはnu0が異なる。
water
{
transportModel BirdCarreau;
nu 9.803e-03; // 10.0[Pa*s]/1020[kg/m^3] = 10.0/1020[m^2/s]
rho 1020; // [kg/m^3]
BirdCarreauCoeffs
{
nu0 9.803e-03; // 10.00/1020[m^2/s]
nuInf 9.803e-07; // 0.001/1020[m^2/s]
a 3;
k 0.001; // 1/970[s]
n -2;
}
}
air
{
transportModel Newtonian;
nu 1.667e-05; // 2.0e-05[Pa*s]/1.20[kg/m^3] = 2.0e-05/1.20[m^2/s]
rho 1.20; // [kg/m^3]
}
sigma 0.03; // [N/m]
上記のBirdCarreauモデルのせん断速度に対する粘度変化をグラフ化すると、文献のFigure 14と同様のShear thinning性を持つ。
気液界面は、dynamicRefineFvMeshの最大分割レベル2で細分化。
文献では液体の流入速度は1.75[m/s]だが、これも試行錯誤の末に2.60[m/s]とした。
計算結果
解析ソフトも計算メッシュも異なるため、文献とは異なる粘度と速度ではあるが、文献のFigure 15のようなケイ効果が再現できた。
この時の液体の粘度は以下となる。Shear thinning性により低粘度となる部分が、潤滑剤として働くようだ。
粘度の動画