[diva edit] 三日月ライダー ライナーノーツ
たいへん遅くなりました、mistieue(みすてぃーゆ)です。
近況が色々ボロボロなのですが、ひさびさに「創ったものを公開」出来た、という事で今は良しとしたく。
今回は有名どころ、40メートルP様の「三日月ライダー」の譜面エディットです。またしても闇属性寄り(?)の楽曲です。
エディット自作品にはナンバリングを付与しているのですが、この40番を40メートルP様の楽曲で刻むことが出来たこと、嬉しく思います。
実機プレイまでの手順 - piapro楽曲の場合
今回は作品語りの前に、実機プレイまでの手順を載せたいと思います。環境が変化している上、サポートできる方が界隈を離れてしまっているので、投げっぱなしには出来ないためです。
1)エディットデータをダウンロード
DIVAF2実機内のネットワーク機能から、エディットデータをダウンロードします。ここは従来と一緒です。
2)音源データをPCでダウンロード
私がエディット制作にかかわった楽曲を、piaproブクマにまとめました。
Windows PCにて該当楽曲のページを開き、Downloadボタンからmp3ファイルをダウンロードします。(ログインが必要です)
3)音源データ(mp3)を実機にインストール
ここが難関。Vita版とPS3版とで、手順がまったく異なります。
[Vita版の場合]
①コンテンツ管理アシスタントをPCにインストールします。
②コンテンツ管理アシスタントのミュージックフォルダに、ダウンロード済みのmp3ファイルを移動します(コピーでも良いです)
③Vita実機にて、ミュージックアプリからPCに接続し、アプリ内のコピー機能にてmp3ファイルをVitaにコピーします。(初回の場合はコンテンツ管理アプリにてPCを登録する必要があります。この手順は説明を省きます)
[PS3版の場合]
①Windows PCの設定にて、メディア ストリーミング オプションを有効にします。手順はこの記事が詳しいです。
②PCのミュージックフォルダに、ダウンロード済みのmp3ファイルを移動します(コピーでも良いです)
③PS3実機のXMBにて、メディアサーバー検索にてPCに接続し、コピー機能にてmp3ファイルをPS3にコピーします。(初回の場合は本体設定の変更が必要とのこと。この手順は説明を省きます)
4)エディットプレイにてmp3音源を選択
楽曲選択画面にて、MP3のタブに切り替えます。
見つけたら、あとは画面のまま進むだけ。手順の説明は以上です。
昔話を始めましょう - DIVAエディットトライアル
というわけで、作品語りです。今回も選曲の経緯から。
エディット界隈から有志にて発信していた、非公式の疑似コースプレイモード「DIVAエディットトライアル」(※現在は実質休止)の活動後期にさかのぼります。
このツイートにおける「PV作品の収録」は、①twitterとブログでの公募、②各委員によるセレクトの2系統があり。後者による収録を目指して、私が発掘・推薦を試みたPVエディットデータがありました。
ready画面。データお借りします。
結局のところ、同企画への収録は実現しませんでした。
作者さんはtwitterをやっておらず、PSNでも連絡はつかずで、打つ手無し。想定はしていたのですがやはり残念です(´-ω-`)
という経緯であるため、今回はいわゆる「供養作品」でもあります。以下2点の意思表示を入れています。
1.背景2種・モジュール2着については同じ設定を適用。
(PV作品をリスペクトします、という意思表示)
2.画面にミクさんを一切出さない。
(いま時点ではPVの席は空けておく、という意思表示)
プレイ中、背景がブラックアウトしたりノイズ掛かったりしますが、そちらは楽曲の元動画の再現となります。
パワーボム様、そしてそもそも、楽曲をpiapro公開してくださった40メートルP様。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます。
リズム"感覚" vs リズム"価値観" - 尖るか、丸くなるか
さて、ここからは譜面づくりの話です。
明確なコンセプトは無いですが、気にかけた事は3点ありました。
その1.24分音符(8分音符の3分割)の取り入れ
動画を見てのとおり、ミクさんの歌唱に含まれる24分をかなり積極的に取り込んでいます。これは楽曲としての個性・特徴になるので。
ただ・・・作り始めの頃は悩みもありました。
そもそも私のリズム感、そこまで精度高くないんです!orz
実際のところ24分なのか、もしかしたら32分の可能性も。なんだけど「どっちが正しい」よりも「どっちが楽しい」かでエイヤで決めました。
(余談ですが、そもそもDIVA上で32分を入れようとするとBPMを倍指定する必要があり、ここにも制作コストが掛かるばかりか、ノーツ飛来速度の変動が楽曲の空気感に対して歪つになりそう、という点も考慮し。)
そして懸念がもう一点。体感難易度が上がって~の話ではなく、
「そこ(でも)(24分)やっちゃうの?」
というポイントが幾つかあったと思います。これもまた、各エディターさんの"価値観"になってくるかと思います。
「DIVAは他の音ゲーと違い、ボーカルに沿った採譜」と言われています。このため譜面師さんごとの個人差として、他のインスト中心の音ゲー出身か、DIVA出身かで、特に声の無い箇所における採譜の有無などに差が出てくるようです。
これは譜面師としての熟練度とは別の話です。
エディット界隈が盛り上がっていた当時、私は前者に偏っており比率でいうと9:1で、いわゆる「尖っていた」部類です。評価は全然で、叩かれたり、企画を通した難易度調整の経験などによって多少丸くなって今の状態、みたいな。現在は6:4くらいかなと思っています。
ちなみに体感難易度への懸念は、色替えを抑制することで対策としました。
その2.制作コストの省力化
SNSによるコンテンツ消費の加速化により、私も例外なく、エディット制作のコストが非常に重たく感じるようになりました。このため、譜面配置において以下の2点に舵を切っています。
1.マーカー配置支援シートの使用頻度を下げる
2.プリセット配置を取り入れる
過去に制作・提唱した「譜面配置支援シート」は計算としては正確だけれど使用コストが重く、時代に合わなくなってきたと感じます。
①googleスプレッドのアプリを起動して、②配置シート(下図)を開き、③スクロールをして、④円配置の場合は回転方向と位相を確認し、⑤パラメータを入力する。
これだけの手順が必要になってくるのは、なかなかだと今は思います・・・
というか私個人でいうと、斜め配置の22.5度と30度については、オフセットのドット数を暗記してしまいました。場合によっては、斜め配置用のオフセットだけで簡易的な円配置が可能だったりします。
もちろん「ここはちゃんと計算した方が良い」箇所ではこのシートを使っているので、タイムパフォーマンスをみてバランス良く使い分けしていくのが良いと思います。
プリセットは今回は正三角形と、円配置を使っています。
ただし置きっぱなしとは限らず、オフセット・反転・切り取り、といったアレンジもしています。スポットで使えば時短になるので、使い過ぎて粗が垣間見えるといったことが無い程度に、こちらもバランス良く取り入れるのが良いと思います。
その3.クオリティで負けたくない
最早そこまで珍しい話でもなくなってきていますが、①三日月のリンクスクラッチお絵描き、②重ね配置・交互重ね配置、③ラストの☆の上下飛来、といった特殊配置を入れることが出来ました。
重ね配置の採用はあまり得意ではないので、ちゃんと出来ると嬉しくなってしまいます。どちらかというと散らしていく方向にいきがちなので(笑)
ちなみに③は公式譜面でいうと、積乱雲グラフィティであったものと記憶しています。
あと、かなり前からではありますが譜面配置は「1番のAメロから」始めて、曲の最後まで配置してからイントロの譜面を配置するようになってきています。以下理由です。
1.イントロは楽曲の世界観を作る区間と考える。
2.楽曲全体を通した譜面傾向をイントロにフィードバックしたい。
(配置のやり始めはまだ手探り状態。手探りならAメロが無難)
3.イントロは最初に目につく場所。(「つかみ」の出来を重視)
私の場合、譜面においても楽曲が持つ世界観を大事にしたい、という考え方も持っているようで、それは若干おこがましいかもしれません。
ですがここもやっぱり価値観で、PV師であっても譜面師であってもDIVAエディター=クリエイター、と私はずっと思っています。この話は深みに嵌まるので、機会があればまた別枠にて。
初音ミク生誕祭2022 - やりたい事として続いている人達がいる、という喜び
今回のエディットは8月31日、ミクさんの誕生日の投稿となります。
ここで注目したいのは、同日にエディット作品が10本近くもニコニコに投稿されていること。
下記ツイートのとおり、公的にはすでにプラットフォームとして寿命宣告されているにもかかわらず、なんとか現役でしがみついてくれているエディターさんがこんなにいらっしゃる。
創作はやっぱり人をつなぐ。これがどんなにありがたい事か。
・桃ノ花ビラさん
・えびさん
・フォルトさん
・03-Moonlightさん
・けいすけさん
・ねぎかもさん
・昼寝さん
ありがとうございます。
その中でも特に、お祭りごと抜きで、高い投稿ペースを維持してくださっているけいすけさん。
普段はルカさん推しでエディターキャリアも実は長いのですが、活動が表立ったのは19年頃からだったと思います。クオリティはどんどん上がっており、今は私の方が影響を受け、勉強させて頂いています。
エディコミュ管理人として、感謝状をと思っています・・・!近いうちに一枚絵を撮って、編集してお贈りしますね。
さて、次に来年のミク誕エディットのシーンを考察です。
私個人でいうと、エディットしたい楽曲はまだ、あります。実機もまだ大丈夫かと思いますが、ネックになるのは時間(を割けるか)と思います。
気になるのは、ボカロシーン全体に対する漠然とした不安が私の中であります。具体的に発生する現象としては楽曲の不足。何が不安なのかは、今年中に別記事を短文で上げたいと思います。(書きあげたらここに貼ります)
まあ、来年はまだ大丈夫かなと思っています。
ところで、年末のDIVA1~10選、やった方がよいですか?twitterでアンケートを取りたいと思います。そちらもよろしくお願いします。
さいごに書き忘れていたことを2点。
まず、エディットトライアルの復活は厳しいと思います。同企画はpiapro音源の利用を前提としているためです。
そして、もしもの話で本作にPVの追加(コラボ制作)リクエストがあれば、それは喜んでお受けしたいと思います。あまり無いとは思いますが、深海Dropのようなケースもあったりするので。
このタイミングで動画を貼るとアレなので、私のエディット自作品一覧リンクを貼ります。こちらからじっくりお楽しみください。
今回の記事は以上です。お読み頂きありがとうございました。