Advent Calendarの枠組みでエディット記事を書くことの意義を考える。
こちらでは初めまして、mistieue(みすてぃーゆ)と申します。今回よりプラットフォームをnoteに移していこうと思います。
DIVA Edit Advent Calendar 2019 1日目として執筆させて頂きます。
私はProject DIVAエディットに関連して10年間、作品制作のほかにエディター参加企画をいくつか主催してきました。今回もその一環となります。
エディットの中にも色々と語るべき分野があって、それぞれの分野の記事は後続の皆さんにおまかせしたいと思います。私からは全体的というか、この企画そのものへのお話を。
・・・の前に。
カレンダーページで私は今回「手加減なしで」と書きました。なのでふだんは触れないタブーな内容にも触れていきます、特に3節。ご注意くださいね。
1) 企画はいつも思いつき
なのでまず、エディターは作品をつくるのが本懐なのに、なんで文章を書こうって言うの?という壁にいきなり当たります。
企画書では、これまた思いつきで以下の3点を挙げました。
A.自身のいまを文章として残す(振り返りがきく)、誰かの役に立つ
B.twitterなどによって失われつつある、文章力の回復
C.イマドキのお祭りをみんなでやり遂げる、一体感
それから2か月、この3点以外のモノは出てきませんでした。なのでこれらをもうちょっと掘り下げていって、Advent Calendarの特性をおさらいし、さらに見えてくるものがあればという流れでいきます。
2) 作品はたしかに残るけれど
まずAの「自身のいまを文章として残す(振り返りがきく)」から。
作品があって、
作者以外の誰かがその考察をして、
・・・って流れ、すごく良いとは思うのですが、作者が実際どんな思いを込めたのか、やっぱり気になりますよね。
思いまで行かなくても、楽曲によっては制作にあたっての楽曲との向き合い方とか、そういう技術的じゃないところ。気構えとかそういうの。言葉ではっきり書かれていたら同じ作り手として勉強にもなるし、作者の人となりも見えてくる。
この人こんなこと考えてるのかー、って。
勉強するのは自分じゃない誰か、だけじゃない。
未来の自分が、過去の自分を振り返ることだってあるかもしれない。もしかして行く先を見失った場合、しるべを示してくれるのは当時の自分かも。
もうひとつ話は変わって、もっと具体的な、技術的というかノウハウ的なこと(PVのカメラやシルエットの事とか、譜面のセオリーとか)も見てみたい。
すでに何年か前に、ぜんぶ作られてるから今さら自分が・・・という考えもわかるけれど、たとえばこの順にしてはどうでしょう。
1.元記事にリンクを貼って紹介する
2.要点を箇条書きでまとめる
3.自作品のスクショで使用例を示して振り返る
こうする事で、元記事へのリスペクトと、自身のコンテンツによる付加価値のコラボレーション、いわゆる創作の連鎖が成立すると考えています。
あと、今回のAdvent Calendarに関していえば、得意分野の記事が並ぶことで、情報交換が実現する(知りたかったことではなかったけれど、必要な情報だった的な、セレンディピティ効果)点にも期待しています。
<この節のまとめ>
・思いを言葉で伝える、振り返りのしるべ
・既存の技術やノウハウにも創作の連鎖が可能
・企画の枠で情報がまとまる、思わぬ情報が得られるかも
3) 2~3年後を考える - エディットの枠をこえて -
ここからはBの「twitterなどによって失われつつある、文章力の回復」のお話です。
まあ実際 twitter 楽しいですよね、リアルタイム性あるし、リプとかも気軽に送り合えるし、ハッシュタグや外部サービスで遊んだり。
それは良いのですが、ここでひとつ心配事が。
もふコン2ndの企画書において、私は「作り手であることをやめるのは勿体ない」と書きました。そこは今も変わってなくて、これを前提にこの節は進めます。
「いや、私はいいよ」という方は次の節へスキップくださいね。
考察すると長くなってしまうので省きますが、エディット可能なバージョンのDIVAはハードウェアの寿命も近く、ブランドとしてもトップランナーとは言えなくなっており、コンテンツ環境的にも難しい状態になってます。
エディットを続けられる限りは、どんどん続けてOK!ですがそれが出来なくなった時、発信できるものが何もないという状態に陥りやすい。
ソシャゲはいっぱいあるし、twitterも楽しいし、それだけで多くの方は満足できちゃう。その一方で創作したいという情熱が起こるほどのモノに出会うのがどれだけ難しいことか。
わかります、すごくわかる。でもね、インプット無くしてアウトプットは成立しない、これはちょっと考えればわかる事。お気をつけくださいね。
なので、今回のAdvent Calendarはエディットの枠をこえて発信できるようになる練習でもあるのかな、と後付けで考えます。幸いなことに今はまだ、エディットという「インプットした」「情熱を掛けられる」ものがある。
でも2年後,3年後はどうなってるか分からない。楽しいからといってタイムラインに流され、ソシャゲのガチャ結果・イベント順位をツイートして一喜一憂するだけの日々。(たまに仲間とオフでワイワイ盛り上がるのは別として、)
これでいいですか?
私はイヤです。
(と言いつつ、やってるから手に負えない。恐ろしい)
さて、文章力のお話でしたね。
ツイートは「140字でまとめる」ので要約力が鍛えられる、なんてひと昔前はよく見ましたが、実際のツイートの多くは、
・おしゃべりの延長
・リアルタイムを配信(写真ツイ、スクショなど)
・ハッシュタグや関連サービス(診断など)で遊ぶ
・画像や動画の方が伸びる
といった内容が多くて、要約をする機会は少ないです。
そもそも、伝達情報を140字に間引くことと、エモーション情報(考察・感想といった情動)を文章にデコードすることは、本質的に違います。後者にはデコードの元データになるインプットの情報量・質を上げるための感受性が必要。
最近はインプット専門の書籍が出ているくらい、感受性は「当たり前ではないスキル」になってきています。
それと残念ながら、いきなり上手い文章は作れません。
先日ブロマガで書いたアドバタイズ記事は文章量が多すぎだし、いま書いているこの記事だって、
こういうことで悩んで、思考停止を繰り返したりする。
アウトプットという点では、エディットも文章も一緒だと思っていて、数をこなす必要もあれば、実はノウハウもあったりする。最近はアウトプット専門の書籍が出ていたりもしますね。
逆にいえばそれほど一般的な内容ということになります。なので私からは省略。次へいきましょう。
<この節のまとめ>
・twitterとソシャゲは楽しい、ゆえに怖い
・ハードと環境の寿命は間近。情報発信の練習として
・情動のデコードは別もの。文章もいきなり上手くはならない
4) Advent Calendarの特性とは
次の節でまとめモードに入ってしまうので、その前にAdvent Calendarの特性をおさらいしたいと思います。
アドベントカレンダー(Advent Calendar) のススメ - furuhashilab
日々の忙しい時間の中で、ブログを執筆することは、それなりに負荷のかかることである。
そして、アドベントカレンダーはその執筆を加速してくれるキャンペーンであるといえる。
逆に、アドベントカレンダーですら参加できない人は、強制されないかぎり、一生ブログを使って情報発信することはないだろう。
つまり、いつやるの?
今でしょ!
ということですね。
アドベントカレンダーとは?12月こそエンジニアが情報発信するチャンス - 株式会社LIG
理由は人それぞれかと思いますが、僕自身はエンジニアとしてのブランディング効果が高いと感じています。
ブランディングはさすがに言いすぎですが、「私は何者か!」くらいは twitterとは別枠ではっきりさせたいものです。ツイプロでええやん、って言われそうですが、そうだけどそうじゃないんだよ・・・(伝われ)
<この節のまとめ>
・やるなら今でしょ!
・私は何者か!を別枠で示す
5) 私はここにいるよ!(エモーショナルに)
これまでにあった“作品をつくる企画”では、目的はCの「イマドキのお祭りをみんなでやり遂げる、一体感」でよかった。だから今回もそれを書きました。
これまでも、DIVA10選などは環境の変化に合わせて「ニコ動ありきからの脱却」「twitterベースでの展開」といった仕様変更を繰り返してきました。なので「イマドキのお祭り」というフォーマットに乗っける、というところまではOKの認識です。
でも一体感は・・・今のエディター界隈では難しいと思います。この話は長くなるので、また機会があれば。
なので、期待するラインをちょっとだけ下げましょう。
1番でふれた、思いや技術を残すことと、情報交換の話。
これには、オリジナリティ、メモライズという役割を付与。「私は何者か!を別枠で示す」もオリジナリティに入ります。
2番でふれた、エディット環境の寿命と、発信の練習の話。
これには、エモーショナル、エクスペリエンスという役割を付与。「やるなら今でしょ!」もエクスペリエンスに入ります。
そして、イマドキのフォーマットに乗っけるという話。
これには、トレンドという役割を付与。
この5つのアイテムを囲って、思ったことを書き出してみました。
アドバタイズで書いたキーワードもつながってきましたね。「内に向けたアウトプット」という発想は、これまでの私にはありませんでした。
だから、現在・未来の自分に向かって、いまやっている活動を「私はここにいるよ!」って叫んでみるのはいかがでしょう?といったところを、今回のオチとしたいと思います。
<この節のまとめ>
・アウトプットは自分に向けたものでもある
・その例が、他者のアウトプットとのシナジーである
・ただしトレンドは前提条件である
6) 後続記事,執筆を考えているみなさんに向けて
いまこの時点ではここまでです。Advent Calendarの特性も組み込んでこの内容なので、抜けは無いとおもいます。
ここから先は、後続記事のみなさん(ご参加ありがとうございます!)におまかせしていく事になります。
執筆を考えている(まだエントリーしてない)みなさんへ、下記引用記事からもう一押しだけさせてください。
ブログ持ってるなら絶対オススメ!アドベントカレンダーに参加する5つのメリット - Ko Takagi
どんな小ネタや短い記事だってOKだし、特に指定が無ければブログにこだわらず気軽に Twitter や Facebook の投稿で参加するのだってあり。
まずは参加するだけでも周りからは絶対に喜んでもらえます。
ちょっとしたことだけど初めての壁を乗り越えて新しい一歩を踏み出す体験ができる、そんな機会としても利用できると思います。
そう!私みたいな完璧主義者には、ならないでね・・・いらない苦労をするだけだから。
あと、アドバタイズでは書きましたが当カレンダーは twitterでの参加を禁止していません。なのでもっと気軽に飛び込んできてくださいね。(カレンダーの方にもあとで加筆しておきます。)
書ききれなかったところ、後から思いついたことは、twitter または後日の記事で追記していきます。
まずはここから、アドベントを楽しみましょう!
明日は、ねぎかもさんがスッキリした分かりやすい文章を書いてくれるよ!≧▽≦b