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4回目の爆発…イプシロンSロケット地上燃焼試験爆発にみる【原因究明】の怪しさ・・来月カイロス2号機が打ち上げ…

 今回の地上燃焼試験。
 昨年能代実験場で行われた地上燃焼試験の爆発原因調査を踏まえて、対策を施した上での再試験であった。
 そもそもこの昨年の能代における地上燃焼試験は、イプシロンロケット6号機の失敗の後、第2段モータの設計妥当性を評価するための、モータの着火特性、燃焼推進特性、断熱材性能、TVCシステムに係る動作特性並びに振動等に係る環境条件のデータ取得を目的として行われた。
 イプシロンロケット6号機は、2022年10月に打上げ たが、2/3段分離可否判断の時点で目標姿勢からずれ、地球を周回する軌道に投入できない と判断し、ロケットに指令破壊信号を送出し、打上げに失敗したもである。
どうやら2段目で行われるべきTVC(Thrust Vector Control)が正常に機能せずに目標姿勢を得ることが出来なかったためであろう。
 現在、実用固体ロケットの設計製作に当たる企業は1社(IHIエアロスペース(IA))であり、2年前からの経緯は次の通りである。

 2022年10月 イプシロンロケット6号機爆破
 2023年7月   2段目地上燃焼試験で57秒後に爆発
 2024年3月  カイロスロケット初号機打ち上げ5秒後に爆破(*)
 2024年11月 2段目地上燃焼試験で49秒後に爆発

以上の経過の中で、カイロスロケット爆破(*)について、識者S教授は、『固体燃料式の小型ロケット、『イプシロンS』のエンジン部分の燃焼試験中の爆発事故にそっくりだと感じた』
と述べているが、二つの2段ロケット地上燃焼試験も爆発経緯が似ていないだろうか?
 だとすれば、1回目の地上燃焼試験での爆発原因が本当に判明していたというのは、非常に疑わしい。
 最近の宇宙開発における失敗や事故について、毎回、原因究明が行われて報告がなされている。
 この報告に基づき、改善や変更・修正が行われることになる。
 毎回、事故原因の報告を目にして感じるのは、
 『見て来たような原因説明』
が行われていることだ。
 一見すると、原因の説明はストーリーとしては、流れるのだが、
 『本当かいな?』『眉唾』
とも思うことが多い。
 役人ベースで説明するときは、それでもいいのかもしれないが、結果を見る限り、
  ほとんど正鵠を射ていない
のが実情である。
 このような宇宙開発が続いていいのだろうか?
 毎回、日本の宇宙ビジネスが遅れをとる…もう聞き飽きたフレーズである。
 上手い説明シナリオを作るのではなく、もっと
  失敗から学び、失敗を活かす
ことを真剣にしなければ、何度実験しても意味はない。
 それでは、プロでなくアマチュアに過ぎない。
 恐ろしいことに、来月には、カイロスロケット2号機の打ち上げが予定されている。
 皆さんはどう考えるでしょうか?


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