半導体工場誘致の闇(まとめ)…製造工程の『軟X線』と『PFAS』処理・排水・・事前の生命リスク評価はできるのか?
(1)軟X線
ナノルール(最先端半導体)の半導体の製造工程では、EUV露光装置が用いられる。EUV露光とは、波長が13.5nmの極端紫外線(Extreme Ultraviolet:EUV)を用いた半導体露光技術のこと。
EUVの波長は軟X線の一部であるが、新たに研究補助を申請する際には 「X線」という名称が使えなかったので改めて「EUV」の名称で研究開発資金の援助を申請したので、呼称が「EUV」に変更されたとされる。
X線は波長が非常に短い電磁波の一種です。その中でもエネルギーの低い透過力の弱いX線を軟X線といいます。
早い話が、我々が聞きなれた言葉で言えば、X線の範疇なのである。
★★軟X線 透過力が小さく、物質内で吸収される割合が大きいので人体
には有害とされている
隣国政府の調査では、半導体製造に従事する人達について
『血液がんの非ホジキンリンパ腫では、死亡の危険が最大で3.68倍も高かった。』
と報告されている。
(2)PFAS
PFAS(有機フッ素化合物)は化学構造上、炭素とフッ素が非常に強い力で結びついています。そのため自然界では分解されず、海や土壌に堆積することで、循環系に長期間残存し続けます。実際に日本国内でも、東京・多摩地域や沖縄県内で、水道水に使用している井戸水から基準以上のPFASが検出された事例もあるなど、私たちの飲み水にまで影響が及んでいるのです。
2022年、アメリカの学術機関・全米アカデミーズの委員会は連邦政府からの要請を受けて、5000本以上の論文を分析し現在わかっていることをガイダンスにまとめた。
「関連性を示す十分なエビデンスがある」としたのは
▼動脈硬化などの原因となる脂質異常症
▼腎臓がん
▼抗体反応の低下(ワクチン接種による抗体ができにくい)
▼乳児・胎児 の成長・発達への影響
です。
「限定的または示唆的なエビデンスがある」としたのが
▼乳がん
▼肝機能障害
▼妊娠高血圧症
▼精巣がん
▼甲状腺疾患または機能障害
▼潰瘍性大腸炎
ただ、国内ではまだ健康影響について十分な知見がないとされ、環境省は来年度から健康への影響について研究を本格化する方針です。