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近代化とは何だったのか?産業革命が目指したのは、人間が『楽をする』に過ぎなかった。『楽』とは人間から工夫する思考を奪ってしまった。

 現在の人類が登場して約28万年くらいが経過した。
 このうち、日本で言えば江戸時代くらいまでは現在から見ると古代の生活と変わりの無い日常であった。体を動かして働いて日々を送っていた。
 現代のように、人間の活動が機械や移動手段によって努力や工夫する必要がほとんど無くなってしまった。
 しかし、生物としての人間がこのように『楽』して生きるようになったのは、せいぜい、100~200年前からに過ぎない。
 人間を取り巻く自然も大きく変えられて昔の光景とは大きく変わってしまった。住むのが都会であると、日常はルーチンであり、日々同じ動作や思考を繰り返しているだけである。
 このような状況下で『非日常的出来事』が発生したときに対応できるようには、ほとんど訓練されていない。
 問題が発生してこれに対処するにも、『分業化』が進み過ぎて個々人の対応能力はまずゼロと言ってもいいくらいに『他力本願社会』になっている。
 誰かが何かをしてくれるまで待つしかない…このような社会になってしまった。
 情報だけは溢れて信用できるか否かも不明なものも多い。
 結果として、困難な状況に置かれても自ら考えて対処する能力は現代では失ってしまった。
 不便さや必要に応じて人間は『工夫する』という思考をくりかえしてきた現在では『工夫する=探す』になってしまい、日常が、非日常に変わってしまうと対処の出来ない状況に追い込まれる。
 
 

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