気鋭の歴史家から【歴史家へのメッセージ】…歴史の転換は『大洪水』から始まる・・1
歴史は何によって創られたのか?
現生人類が誕生して20万年。
そこから現代に至る歴史の中で、現代に住む我々の文明が最も進んでいるという考えはどうやら怪しい…これが明らかになりつつある。メソポタミア地方で発見された古代シュメール文化の存在である。
2000年近く前(1,2世紀頃)、1000年近く続いた弥生時代の終わりに起きていた『大洪水』。
そこから『古墳時代』が始まった。
すでにに語られた事実(タイトル上の拙著)
『大洪水』によって、200年近くに及ぶ『海面上昇』が存在した事実を明らかにした。これによって多くの文明が失われ、新たな文明誕生の起点となっている。
天変地異とは、歴史を大きく変える起点となる。
従来の歴史家へ
歴史家の皆さんに、これまでの『常識』『定説』というパラダイムに捕らわれることなく、自然科学上の認識とそれに基づく評価を行って頂きたいという提案である。これは従来の方法や考え方を否定しようという訳ではない。あらたな意見や味方にも耳を貸すという極めてシンプルなアプローチでもある。
新たなアイデアが生まれることを拒否するような雰囲気や無言の圧力は、もちろん歴史研究の進展を阻害する要因以外の何物でもない。
以上は、我々の住む社会や人間に根ざす、ある種の『病(やまい)』である。
一方、人間の持つ本質的な気質や傾向として『保守的』思考が作用してはいな いだろうか。
歴史を語る際に、多くの研究者や歴史家達は、以下のような考えが暗黙の前提となってはいないだろうか?
-我々を取り巻く情景や眼に入る自然が古代にも同じようであったー
何のために我々が学問をしているのか、もう一度問い直す必要がある。
謎やミステリを多く創り出す歴史家達
歴史には、『謎』『ミステリ』と呼ぶ、説明がなされていないものも多い。これらが未解決である背景には、歴史を動かした重要な事実や現象を考慮していないという『ミッシング・ピース』があるためであろう。
従来の考えの枠組みに拘らずに新しい考え方を導入し、新たな提唱に耳を貸し、思考の再構築を行っていくことが歴史研究の進展には必須であろう。
過去の成果や主張を守ることに汲々とする事なく、自由で新たな発想や取り組みを奨励することこそ研究者や専門家の取るべき態度であろう。
高級感を装う言葉『謎』『ミステリ』
『謎』『ミステリ』を解き明かすことだけが歴史家の目的では無い。発想の転換が研究者にとって重要であることを再認識することである。
歴史には、多くの研究者が【公認・自認】する、『謎』や『ミステリ』が多い。これらは、自分達の持つ知識や想像力では説明できないことを『言い訳』するために用いられている。
すなわち、自分達では説明できないことに一定の【高級感】を持たせるための便宜上の用語…専門家である自分にも分からないのだから…に過ぎない。
そしてこれから…
これから連載で、『大洪水』が、どのように歴史に影響を与え、社会に変化を及ぼして行ったかをできるだけ科学的根拠に基づいて、書いていきます。