中国のみなさん。
1999年の日中友好ミュージカルでは、主役の中国の女の子を絞め殺そうとするヘビの役でした。
杭州にあるミュージカル学校の女の子たち数十名と共演した舞台は、今も特別な舞台として胸に生きています。中国に出向いて練習もし、めちゃくちゃ楽しかったけれど、日本での稽古の際は2回も自宅に10代前半の女優たちが泊りに来てくれました。中国の一人っ子政策のせいか、うちの4名の子供たちに感銘を受け、その頃1歳だった末娘を何度も膝に抱いて、かわいがってくれました。
いくつもの移動公演を終えて、いよいよ別れ際になると、皆がおうおうと泣き出して、どうしていいかわからないくらい、こちらも胸がいっぱいになりました。
所属していた劇団は中国とご縁が深く、何度も演出家や役者がやってきて、いくつもの舞台でご指導を受けたり、舞台でご一緒しました。中国の男優や通訳が、うちに泊まりに来てくれたこともあり、美味しい水餃子を山盛り作ってくれました。
中国の脚本で仕上げたミュージカルもいくつかありました。
ある舞台の終演後、中国の演出家とのお別れ際、JRの駅までみんなでお見送りに行きました。電車の扉の向こうで泣き崩れるように去っていく姿に、皆も共鳴していきました。
舞台は不思議です。どこか損得を超えた関係になり、同志のようなつながりが出来上がります。あまり国も人種も関係なくなっていきます。
しんくーら。しぇいしぇい。つぁいちぇん。
こんなにご縁があったのに、覚えた中国語はこの三つです。
気持ちは、今も、つぁいちぇんです。
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