むすこの言語障害
あ。と気がついたのは、ダンスレッスンで、日頃姿勢の悪い女の子に、
「うちの息子は、小学3~4年生まで、サシスセソがシャシシュシェショとしか言えなかったけれど、今は普通に話せる。その気になれば、ちゃんと変われます。」
と伝えた時でした。
一度も自分も奥さんも、彼の言語障害ともいえる話し方を気にしたことがありません。そして、そんな話し方を茶化したこともないし、心配したこともなかった。
当時の小学校の担任の先生が心配してくださり、市内の言語障害を克服する授業がある別の小学校を紹介してくださり、毎週彼はそこに通っていました。
先生は、同じクラスの子供たちに、
「毎週、別の学校へ行くけれど、みんなの友達であることに変わりはないから、気持ちよく送り出してあげるように。」
と伝えてくださったそうです。
2年ほどすると、彼の話し方は治っていました。そして驚いたのは、年度替わりの小学校のクラスの自己紹介の時、
「僕は、サシスセソがちゃんと話せません」
と言ったというのです。
随分あとになって、少しいじめもあったことを知りました。
彼が大学生になり、バイトをする際、長女の紹介で塾の個別指導の先生になりました。そしてなんと、人気がある塾の先生の県内ベスト5に入ったというのです。
え。なんで。と思っていましたが、自宅で妹たちに数学を教える姿を見た時、上にも下にもならず、威圧感ゼロで横で寄り添って教える姿に、少し感動し、人気があったのはこういうことなのかなと思いました。
言語障害とは関係ないかもしれないけれど、出来ないということに対しての対応がなんともいい。
親がまったく気づかわないで、すっとこどっこいで役に立たないと、足らない分回りに助けて頂いて、子どもたちは幸せです。
ご縁に感謝いたします。
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