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Mist
2015年1月4日 21:06
いつだってぼくはよくない夢を見てひとりで胸を痛めている。それはきっと誰のせいでもなくってどこにも善悪のない問題で、ただぼくの癖のようなものにちがいないのだ。幸福をえらぼうとするその道すじの中で、吹雪の中を子犬のようにぼくは迷い歩く。そうして今にも温かい家の灯が手の届くところまで近づいているとしても、ぼくはその扉をくぐる最後の最後までやっぱり不安げになって度々うしろを振り向き歩いてしまうんじゃない