最近の音楽について行けない
「最近の音楽について行けない」
ある程度の年齢になるとそんな言葉を交わすようになる。
カラオケに行くことになったとしても、若者が歌う歌がわからなかったり、歌手の名前は聞いたことがあるが、曲と一致しなかったり、曲もサビになるまでわからなかったり・・・比較的近い世代でも、起こり得るんですけど。
ついて行けなくなるデッドラインも微妙で10歳20歳離れると当然ありえるのだけれど近い年代の人でも起こり得る4〜5歳離れてるだけでも感じることがある。
僕は今40代。世間で流行っていると言われるアーティストはほぼ僕より年下だ。
なぜ「最近の音楽について行けない」かと言うのを自分なりに考えてみたが、多分、今の音楽で歌われている内容がすでに過去の曲で解決・納得・消化されているからだと思う。恋愛・失恋・葛藤・希望・自分探し等々の悩みがある程度もう解決しているのだ。
次のステップに行っていたり、もっと重い悩みがあったりするので若者に何か言われてもピンと来なくなったしまった。
世代間の感覚だけじゃなくて、時代が変わってたり、僕らやその前後の世代が出したおおよその答えを踏まえた上での悩みだったりする。その答えも一つではなく、自分が選んだのとは別の答えを選択した上での悩みとなるともうお手上げである。
僕が中高生の頃は携帯電話、メール、SNS等のツールが無かった。しかし、僕らの少し上の世代はコードレスホンでは無かったと言うのだ。家族がいつ通るかわからない場所ではなく、自室と言うプライベートスペースで電話できる事を羨ましがられた事があった。
それでも、今の若い人の音楽でも、ものすごく響いてくる曲に出会うことがある。以前は「最近の音楽についていけない」大人になりたくなくて、アンテナを伸ばし続けたいと思っていたが、雑音も受信して疲れてしまう。無理にアンテナを伸ばさなくてもキャッチできる音楽を大事にしていきたいと思う。