所属事務所選びの参考資料:事務所の特徴の捉え方「分野」を見極める。HPから分かること、その1
ここしばらくは私が面談する際に補足できる資料としてnoteを利用します。そこで記事は所属事務所を探している人が読むことを前提にして書かせていただきます。
得意分野を見分ける
どの事務所も得意分野があります。ドラマに強い、映画に強い、演劇に強い、モデル系、ナレーションなどです。ミッシングピースは広告とドラマ・映画に特化しています。私としては映画でもっと結果を出したいと考えていますが、最近伸びているのはドラマ部門です。
映画やドラマに強いって打ち出してる事務所の中でエキストラ出演も実績に入れてるかどうかを見極めた方が良いかと思います。エキストラを受けることでバーターで役を取る事務所は多いです。仕事を発注する側からすると(私は広告系と映画のキャスティングを代表取締役を勤めている株式会社with MYUでお受けしていますので、発注側でもあります)詳細の手引きをしなくても、そして急な安価な発注でもエキストラを安定して出してくれる事務所はありがたいので、小さい役をエキストラを出してくれる事務所に渡すことに納得はできます。でもミッシングピースは基本的にはエキストラはお受けしていません。それはエキストラは演出が監督ではなく助監督が担当するのと、俳優の扱いが良くない現場が多いからなのと、エキストラはキャリアにはならないからです。
ドラマの中に再現ドラマがあります。仕事の発注は多いのですが再現ドラマは事実を伝えることがメインなので表現力はあまり求められません。演出がつかない、時間に追われて制作されるなどの面もあります。ミッシングピースではお受けする案件は慎重に選んでいます。(ほぼお受けしていないのが実態です)
ナレーション部門を持っている事務所やボイスサンプルをHPに掲載している事務所があります。特に注意した方が良いと思うのはナレーターと俳優を分けて掲載している場合、所属になっても俳優としては扱われないことがあるので、ナレーターとしての所属かどうかは確認した方が良いと思います。
ミッシングピースではナレーターとして所属してる方にも俳優の仕事をオファーすることはありますが、その数は他の所属俳優に比べて少ないので、ナレーターとして所属になる場合にはその旨をしっかりと説明してから契約するようにしています。
ミッシングピースのナレーションは「俳優にしかできないナレーションがある」と打ち出しいます。なのでナレーターっぽい堅いお仕事(企業の研修資料を読むとか、イベントの司会など)は得意ではありません。また声優さんが活躍されてる分野もミッシングピースのナレーションでは扱っていません。
だいぶ昔のお話ですが、声優さんって呼ぶと怒られる俳優さんがたくさんいました。俳優の誇りがあったのですね。今は有名な声優さんもたくさんいらっしゃるのでそんな話は聞かなくなりましたね。ただ、声優やナレーションの仕事が多いと、声に独特の色がつくので、俳優の仕事に支障をきたす場合があるので、とりあえず所属になりたいからと二刀流のつもりで俳優とナレーション、俳優と声優として所属契約するのは経験値が少ない場合は避けた方が良さそうです。
演劇については事務所の考え方が如実に現れているのではないでしょうか。スケジュールが取られる割には儲からないので、ほとんど舞台のお仕事をしない(させない)事務所も結構あります。逆にほぼ演劇のみという事務所もあります。演劇の中にも分野があって、明治座などの劇場で全国興行してる演劇(演歌歌手の歌謡ショーと一緒に組んだりする)、2.5次元、ミュージカル、劇団が運営してる、パルコ劇場など大きな商業劇場を対象にしてる、国立劇場や芸術劇場系の演劇、下北沢を代表とする小劇場など、様々です。
ミッシングピースは個人個人の希望・展望に沿ってマネージメントしているので演劇部門に強い俳優もいます。全く舞台には興味のない俳優もいます。舞台に強いか弱いかと二択なら。。。強くないです。
閑話休題
強くないどころか、ナレーション部門はミッシングピース設立時には存在しない部門でした。今はナレーション部門の柱になっている鎌倉梓が他の事務所から移籍する際、(その事務所はモデル系に強い)「私は声がいいので、声の仕事がしたいんです」と、その2年前に所属しないかと誘った私を訪ねて、どこに行けばいいかと相談してきたのです。「ミッシングピースにもナレーション部門が欲しい、私が思い描くナレーションってのがあってね。でもどうやったら作れるのか分からないのよ。。。一緒に作ってみる?」それでナレーション部門を手探りで作ってきて、今はミッシングピースの中で重要な一分野になっています。
演劇についても強くないでは済ませられないほどに、演劇で活躍してる俳優が出てきているので、強化策を試行錯誤してる分野です。
ミッシングピースは俳優のエネルギーと発想力がきっかけとなって次々とドアを開けてきた事務所です。得意分野に関して変化を受け入れ。挑戦し続ける事務所であることもミッションにしています。
さて、どうやって事務所がどの分野に強いか分かるのでしょうか。端的に言うとHPで所属俳優のキャリアとニュースから見極められると思います。もし、スクールや研修所に通っていた人は目星をつけた事務所に学校の卒業生がいるかどうか、学校に確認してみてはどうでしょうか。可能であれば、同じ学校を卒業した先輩俳優に連絡を取ってみて事務所の話を聞けたらいいですね。
HPで分かることは他にもいっぱいあるので、改めて記事で取り上げますね。