乙女ゲーマーそしてドキ文~拝啓、選ばれなかった者たちへ~前編
追記:前後編になった!!この記事はまずドキ文のシナリオ紹介記事となっています。
☆はじめに
地獄コンテンツを嗜み日々情緒をかき乱しては「生」を感じている部類のオタク、みすんです!みなさんご機嫌いかが?
このたびフォロワーに「ドキドキ文芸部」というギャルゲーを勧められ、「応ッ!やってやろうじゃねえか!」といそいそダウロード、しかし薄目で読んだ前情報にビビり倒しの別のフォロワーにみっともなくお願いして通話で見守ってもらいながらプレイしました。地獄だった~!
まず、みなさまは、ドキドキ文芸部というゲームをご存知でしょうか。
現在steamで配信中の、いわゆる海外産ギャルゲーであり、一時はその可愛らしいメインビジュアルと内容のギャップでネットをざわつかせたこともある有名なゲームらしいですね。
一人の男の子が幼馴染の誘いで学校の文芸部に所属し、そこの女の子たちと交流しながら親交を深めていくという、あらすじだけ書いたら非常に平凡かつ穏やかなどこにでもある感じのギャルゲーなんですよね。
そう…そうなるはずだったんですけどね…
以下、ドキドキ文芸部およびこれから挙げるゲームの
【根本的または一部ルートのネタバレ】
についてちょっとだけ触れているので気を付けるんだゾ!(もちろん注意書きと配慮はするつもりですが!!)
特に、この記事はできればドキ文をプレイしてから読むことをお勧めします。
絶対にプレイしないって決めてる方でしたら、多少エグい表現があるから気を付けてね。
・遙かなる時空の中で3
・金色のコルダ3
・蝶の毒 華の鎖
・CharadeManiacs
・古書店街の橋姫
おっし!言ったからな!ちなみにこれらを履修してたら友達になってくれ!
☆ドキ文について
まず、この記事で言いたいのは、ドキ文は「多くの存在の中から好きな対象を選んで恋愛をするよ」っていうギャルゲー(ひいては乙女ゲーム)全般に対するアンチテーゼであり、「選ばれなかった存在」に対する鎮魂だったんじゃないかな~ということです。
そしてそれに対する私の気持ちも書いてるよ。
あと情緒グチャ文なのでそろそろ余所行きの文体もところどころ捨てさせていただく。
でね このドキ文ね、すっげぇんすよ…見てきたままを書くぜ?
軽く人物紹介
みすん→俺。最初は入る気なかった文芸部だったが、なんやかんやで入部することに。優しい言葉でみんなを包み込む。また俺何か言っちゃいました?
モニカ→文芸部の部長(以下モニカ)才色兼備のしっかり者。新入部員である俺のことも気にかけてくれる優しきマドンナ。
サヨリ→俺の幼馴染(以下幼馴染)。部内のムードメーカーで、俺と一緒に登下校する仲。部屋を片付けたり早起きしたりするのは苦手だけど、そこは俺がサポートしている。
ナツキ→ロリ枠ツンデレ担当(以下ロリ)。俺にもつっかかってくるが、まあ悪い子ではない。お菓子作りが上手なのか、カップケーキを作って持って来てくれたりする。
ユリ→内気な黒髪ロング巨乳(以下黒髪ロング)部内では最も文学に傾倒している。恋人も友達も本の中…だったが、俺の登場で心がみだれて…?
ゲームの基本的な流れ
幼馴染の口車に載せられ入部した俺。部内で毎日詩を書いてきて見せあうことに!
書く際、それぞれの女子が好きそうな言葉を選択して彼女のポイントを稼いでみよう!あと選択肢で媚を売ろう!
わかってるわかってる、こちとら乙女ゲー畑の女、ほぐしてきた男は100人以上だぜ?(嫌な文章だな)
1週目、俺は黒髪ロングとイチャloveライフを送るべく、それっぽい選択肢を選ぶ。良い感じになる彼女と俺。明日も学祭の準備を一緒にやることに!
黒髪ロングとの甘い交流。チョコを食べさせてあげたり、文学への姿勢に理解を示したり。
彼女も、不器用ながら俺に心を寄せ、いい感じの雰囲気ができていく。
ここで幼馴染が重度のうつ病カミングアウト。
わ、わ、わあ~~~~~~!!!!!!!!(片付け・起床が困難な設定という”伏線”)(この時点で黒髪ロングとの恋愛どころではない)(これは何√だ?)(てか何ゲー?)
俺「幼馴染!俺は…」
→【これからも友人としてお前を支える】
【お前の…恋人だよ!】
私は……卑怯な大人なので…フォロワーに選ばせた(最低)
幼馴染をを近くで支えるには黒髪ロングを切り捨てなければならない
黒髪ロングとの恋愛を成就させるにはここでうつ病患者のケアにシフトしてはいけない
……ノ氏その節は悪かったな…でもこの罪はわたしも背負っていくからな!
恋人にはなりませんでした。
翌日幼馴染は首つりで発見されました。
今までのセーブデータ消失。
これが、悪夢の始まりだった。
わたしが…どんな気持ちだったかわかるか?
多くは語らない、これはやった者じゃないとわからない。
この、あの、感情が、景色が、どんなに衝撃的だったかなんてこの場じゃどのみち伝えられないのである。言いたくもない。
固まるわたしとフォロワー。
正直この辺でディトリッシュ(現在沼っている乙女ゲーム『パレドゥレーヌ』のイケメン騎士。最高の男だ)に会いたかった。
2周目。幼馴染がいない世界で、最初からいなかったことにされている世界で、俺はモニカに誘われ文芸部に入ることに。
幼馴染を墓地に送りターンエンドした以上、ここで挫けてしまってはいけないのである。
黒髪ロングへの性欲(概念)などとうに消え失せ、俺のちんこはしんなり(概念)していたが気を取り直してアタック―――しようとしたじゃん?
ところどころバグる画面。
あるはずのない演出。
わかるはずのない情報。
やったことがある人は「ああ…」と言ってくれるでしょう。
やったことがない人は「まあそれは怖いだろうねw」と言ってくれるでしょう。
この両者が想像する内容とレベルには絶対的な隔絶があるってことを言わせていただきたい。
とんでもないものを見ました。
結論から言うと、そこはモニカだけを選ぶ世界でした。
カーソルがね、動かないの。モニカと過ごす選択肢から。動かないの。
ティントアか?(このネタがわかる人は友達になりましょう)
顔がない(マジでない)ロリ。黒髪ロングは目の前で自殺。
丸二日、太陽が沈み月が沈みそして太陽が沈み月が沈み。
ずっと、ずっとずっとずっと俺は、黒髪ロングの死体を眺めて過ごしていた。移動できないんです。意味の分からない文字列だけがテキスト欄を埋め、不気味に沈黙するその死体と「俺」。
ゲーム、閉じたかった。
そんな俺の前にモニカが現れ、退屈な週末を過ごさせてしまったと笑って埋め合わせにロリと黒髪ロングのデータを勝手に削除。
モニカね、パソコンのデータを実際に操作できるんですよ。彼女実際に「いた」んです。
何もかもが欠けて崩れたゲームをもう一度スタート。3週目。
モニカは赤い教室の中で、俺と向き合っていました。これならグロンダーズへ行った方がまだマシである。精神ド安定メガネのイグナーツがいる分…
彼女は知っていたのです。
自分が恋愛ゲームの中のキャラクターであること。
他の面々は主人公の俺に恋をするように「プログラムされていた」こと。
それに気づき、一人だけ異質な存在となってしまった孤独感。
自由意思を得ながらも、ファイルのデータに過ぎない自身の虚しさ。
彼女が言う「あなた」、モニカが好きな「あなた」は俺じゃなくてわたし「みすん」であること。
「みすん」に選ばれたかったモニカは、そうなるように自らゲームデータを改変し続け、幼馴染や黒髪ロング、ロリの設定や言動を操作し、破滅へと追い込んだこと。
そして、ゲームが最早正常に機能していないこと。(お前っ…お前っ……)
ファイル上で確認できるモニカのデータを消しました。
そして4週目。
今度はモニカがいない世界。欠け落ちたゲームがもう正常なわけがなく、今度は「まだ死んでいない」幼馴染が発狂。そこにモニカのデータの残滓が介入し、いよいよゲームは最後の崩壊をはじめます。
モニカからの手紙を残して、ゲームは続行不能。全データごと壊れました。
どうですかね、少しでもこの壮絶さを伝えられたらいいんですけど。
もちろん、詳細な描写は避けています。もし興味が湧いても、精神的に不安のある方や最近気がめいっている方は、もう少し回復してから手を付けてみてくださいね。
そしていよいよ本題なのですが、なんか文字数が思ってたよりすごいことになってたので一旦切るわ。
後半へつづく(キートン山田)(ごめんて)
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