マイストーリー#4インドの洗礼

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🔸空港からホテルへ

とうとうインドのチェンナイ国際空港に到着した私はホテルに頼んでおいた出迎えのサービスの場所に行きました。

ですが、探しても探しても迎えの人を待ってる集団の中に私の名前を書いて待ってる人はいませんでした。。

初めてのインド。。

それも真夜中。。

その当時は見慣れていないインド人しかいない。。

空港の職員とホテルの迎えのドライバー以外は
みんな怪しく見える。。

心の中では「えっー!!!」と卒倒しそうになりながら
でもここはインド。

泣いたり、倒れてる場合ではありません。

妙に冷静な意識になって、
とりあえずは安全そうな制服を着ている空港の職員さんに
片言の英語で

「ホテルのドライバーが迎えに来ていないのでホテルに行けません。
 ホテルに電話して、ドライバーが来ているか確認したいのですが、
 電話がなくできません。Wi-Fiもないのでメールもできません。」

と事情を話したら、親切にホテルに電話をしてくれました。
すると

「ドライバーは空港に来ていません。
 ホテルはタクシーに乗って、自分で来てくださいと言っています。」

というではありませか!?

「ええっ〜、タクシーに乗って行くの!!!
 ホテルにちゃんと迎えのサービスを予約してたのに〜(泣)」

とショックを隠せませんでしたが、ここでもボーッとしてられません。

空港の出口には怪しい人たちがウヨウヨいた(ように見えた)のです。
とはいえタクシーに乗ったら、
どこか怪しげなところに連れて行かれたり、
法外は料金をふっかけられたらどうしよう。。
と心臓がバクバクしてます。

右も左も全く分からない私は再び、空港の職員さんに

「どのタクシーに乗ったら安全ですか?」

と尋ねると、【FIXED TAXI】という料金固定のタクシー乗り場にまで連れて行ってもらったのでした。

ドライバーの若い青年にチップをねだられながらも、
ホテルの名前と場所を告げ、
やっと後部座席に乗り込みました。
時間は深夜1時半。

本当にホテルまで連れって行ってもらえるか心配で
疲れていても眠気も起こらず
窓から見えるオレンジ色の照明灯で照らされた
日本とは全く違う真夜中の街の風景をぼんやり眺めていました。

人っ子ひとり見かけず、(深夜ですから)
時折野良犬がとぼとぼと道路を横切るだけでも、
「この人ホテルに向かってる…?」と不安がよぎりました。

巨大な女優さんのポスターばかりが目に入りました。
(後に元女優のタミルナードゥ州の知事と知ります)

そしてようやく無事にホテルにたどり着けました!!

「このドライバーさん、ちゃんと連れてきてくれたのね」

と疑ったことを悪く思いながらもホテルについた安堵感でいっぱいでした。

時間は深夜2時半。

日本から出発して長い長い1日でした。

【予定通り物事が進まない・・・】

初日にインドの洗礼を受けたようでした。

🔸帰国する時も車のトラブル

実は日本に帰国する時も
空港から車で4時間離れた場所にいたので、
11時半の飛行機に乗るために余裕を持って
朝5時にタクシーを予約し、出発しました。

初めは順調に走っていた車でしたが
30分ほど走ったところから
でエンジンの変な音がし始めます。

「大丈夫?」

とドライバーに尋ねると

「No Problem, Madam!!」

と笑顔で答えます(大抵のインド人の口癖)。

こういう会話が15分ごとに繰り返されます。

実際は時々車を止めて、
ボンネットを開けてエンジンを触っています。

だんだんその感覚が狭くなり、
初めは余裕だった私も空港に着く時間が気になり始め
イライラし始めました。

そしてとうとう恐れていたことが起こりました。。。

車が完全に止まってしまったのです。
エンストです。。

もう血の気が引きました。

なぜなら、車で走っていた道路は
私が乗ってる車以外ほとんど走ってなかったからです。
対向車もたまにすれ違うくらいでした。

Wi-Fiが繋がらないところではスマホで今どこにいるかも確認もできません。。

飛行機に乗り遅れてしまう😭😭😭
日本に帰れない😭😭😭

でもここで諦めきれない私は
ドライバーに代わりの車の手配をするように指示をしました。
それから30分後に車が到着し、
新しい車に乗り換え、空港に向かいました。

「ああ、間に合わないかもしれない…」

絶望感でいっぱいでした(その頃は全く旅慣れていないので非常事態に対応出来なかったので!)。。。

国際線の場合、2時間前には空港に着いてないといけないのにようやくたどり着いたのは10時半でした。。

「きっと飛行機に乗れない…」

と悲しい気持ちで空港に着いたら、
なんとスムーズにチェックインができ、驚いていたら
なんと私が飛行機の出発時刻を1時間間違えていていたようなのです。

全身の力が抜けました。

「ああ、良かった〜!!」

おかげで、無事に飛行機に乗り、日本に帰国できましたが、
本当に生きた心地がしませんでした。

初めてのインドで行きも帰りも想像を超えることが起こり、
帰国後は心身の疲労がドッと出て2週間ほど疲れが取れませんでした。

これが一生に一度、最初で最後のインドでの
ヴェーディック・チャンティング(マントラ)のコース
行きと帰りにあった出来事でした。

インドでのクラスのことを書こうと思っていたのに、
初めてのインドへの行きと帰りのエピソードが
想像以上に長くなり、そこまでたどり着けませんでした。。

つづく



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