味噌汁のお椀 〜漆塗りの汁椀〜
わたしが「自分のふつう」を
書くことで
あながた「自分のふつう」を
肯定して気楽になれたら
そんな願いを込めつつ
書きたいことを
書いています
漆塗りの汁椀
具沢山味噌汁は漆塗りの汁椀にいつもよそう。
「今日はどの器にしよう」と考えることがない。
<漆塗りの汁椀一択> がわたしのふつう。
出会い
漆塗りの汁椀に興味を持ったきっかけは新聞記事。
2017年4月9日の日本経済新聞に「漆のお椀エベレストへ行く」という記事があった。
三浦雄一郎さんが2013年にエベレストに登った際、山での使い勝手をふまえて特別にデザインされた漆塗りのお椀をお供にしたそうだ。
零下20度でもごはんが冷めなかったらしい!
食べごろや飲みごろの温度に適した素材の器でいただくことは日本人の知恵であること、「飯椀、汁椀は木偏」で「茶碗は石偏」である理由をその記事で知った。
よさそう!使いたい! 人生で初めて器に興味を持った瞬間だ。
それまではプラスチック製の汁椀など、あるものになんとなくよそっていた。
2015年に味噌汁研究家を名乗り始め、できたての温かい味噌汁を愛していた割に器には無頓着だった。
それからほどなく漆塗りの汁椀を家に迎えた。以来7年ほど愛用している。
汁椀のよさ
「漆の汁椀一択」にして以来、体感したよさは数多い。
口当たりがやわらかい
器に口をつけた感覚がまず違う。やわらかい。プラスチックの器は硬くて冷たい感じがする。
軽い
手にすると軽い。見た目の重厚感と正反対。持ったり、洗ったりするには軽いほうがうれしい。
冷めにくい
特に冬は冷えたままのお碗に味噌汁を入れると冷める。それで食べやすくなる場合もあるけれど。新聞記事で読んだ通りだった!お椀は別物だ。
準備しやすい
いつも同じ器を使うと決まっていれば、家族に食卓の準備を託しやすい。コドモは早々に覚えて、器を並べて得意げだった。
決めることが少ない
器を「どれにしよう」と選ぶ楽しみもあるだろう。今のわたしはその楽しみを求めていない。決めることが少ないほうが心地いい。
具沢山味噌汁の具は日により季節により変わるから、器が365日同じでもマンネリ感はない。
食べている量を把握しやすい
わが家の晩ごはんでは具沢山味噌汁の量で食べる量を調整する仕組み。お椀が同じだと食べている量を把握しやすい。自分や家族の食欲を確認できる。
念のため書き添えておくと毎日同じ量を食べるためではない。
器は味噌汁の一部
器は味噌汁の一部であり、味わいの一部。
漆塗りの汁椀に出会えたことに感謝。
<漆塗りの汁椀一択> がふつうの
味噌汁研究家かじまゆが書きました
最後まで読んでくれて
ありがとうございます