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アメリカで英語を話してみる
慣れてきたのかきていないのかわからない、英語でのコミュニケーションについて。
渡米前の思い
渡米することが決まって、「英語のスキルアップにいい機会だな」と思った。「英語が喋れたらなんかかっこいいかな」というとてもあさーい理由で数年細々とオンラインで英会話のレッスンをしていたのもあって、これを機に、いっぱいしゃべるようになっちゃおう!と思っていた。
一方で、私の両親も海外在住経験があるが、母からは「海外にいるだけじゃ喋れるようにはならないから。全然しゃべらないまま帰国する人もいるから。」と聞いていた。「英語しゃべらないなんてそんなことできるかね?」と半信半疑だった。
いざ、アメリカへ
いざ行ってみると、まあ本当にしゃべらない。母が言っていたのはなるほどこういうことか、とすぐにわかった。
冷静に考えてみると、日本にいても仕事のない休日なんかは家族以外の人としゃべらないことがざらにある。アメリカで仕事もせず学校にもいかないで家にいるとなると、英語を使う、という次元じゃなくて、そもそも人との会話がない。
そして外に出てみたとて、スーパーに行って
「ごきげんいかが?」
「袋いる?」
「良い一日を!」
に機械的に答えておけばとりあえず日々生活できてしまうことに気づいた。
英語のクラスに出てみる
これはまずい、と思い英語のクラスに出てみることにした。
英語のクラスでは、先生の話すことに対して生徒が自由にコメントしたり、小さいグループでディスカッションしたりする。
このタイミングで気づいたけれど、私はこの手の授業、日本語でもそもそも苦手だ。発言してクラスの注目を集めてしまうことも、グループディスカッションで会話に入っていくことも、苦手オブ苦手のやつだ。
そのうえ英語で、なんていわれると尋常じゃない気力がいる。
一番初めのクラスでは
”Oh, Tokyo is good!” みたいなことしか言えなかった記憶しかない。
英語のクラスの生徒は世界各地から来ている。
初めの何回かは不安と緊張でいっぱいで回りを見る余裕はなかったが、周りを見てると「堂々と話したもん勝ち」だな、という気がした。
クラスには「堂々たるトーク」をかましてる生徒がいっぱいいる。
よくよく聞いてみると、文法がちょっと変だったり、それぞれの母国語に引っ張られた発音の癖がある。それを聞いていると、「文法がめちゃくちゃになっちゃうんだよな」とか「発音がな」なんて気にする前に、とりあえず堂々とすりゃいいのかな、という気になれた。気になれただけで、まだできてはいないけれど、それでも話すことに対してあまり気負わなくなったのは成長かな、と思う。
街中で聞く言語
アメリカに来てまず驚いたのは、街中で聞こえてくる言語が本当にいっぱいある、ということ。
スペイン語話者が多いことは知ってはいたけれど、あらゆるところにスペイン語表記がある。道ゆく人の英語以外の言語の会話もいっぱい聞こえてくる。お店に行って、レジにいる店員同士が私の知らない言語で会話をしている、なんてこともよくある。話してみると、ちょっと独特なアクセントがあるな、とかちょっと英語苦手そうだな、という人もちらほらいる。
ぼんやりと、「アメリカはみんな英語を上手に話せるんだろう」と思っていたけれど、たぶん全然そうではなくて、外国語として英語を習得している途中の人もいっぱいいるんだと気づいた。聞き取れないかも、話せないかも、と当初は不安になっていたが、別にそれは自分だけではなくて周りにもきっとそういう人がいっぱいいるんだろうな、と思うと、少しは気が楽になった。
(ボストンの町は英語がそんなにできない人にも優しいようで、同じアメリカでも、聞き取れなくって聞き返したりしたときに嫌な顔をされるとか、厳しい反応をされる地域もあるよ、ということは友人が教えてくれた。ボストンでよかった。)
渡米して数か月が経って…
こちらに来て数か月が経つが、英語のスキルがレベルアップしたのかどうかは、正直よくわからない。
先日はお互いの国のことを知ろう、という流れで「フランス出身だ」といったことが良く聞き取れず、別の国と勘違いして
「あなたの国のことはごめんよく知らないんだけど…例えば、有名な料理って何?」と質問し
「フランスのパリだけど…知らない???」と相手を非常に困惑させてしまった。
それまで雄弁に日本の寿司トークをかましておいて、「フランス料理は知らねえな」という失礼寿司ウーマンになってしまった。世界三大料理なのに。ごめん。知ってる。すごい好き。
こんな悲しい事故を起こさないためにも、もうちょっと英語を頑張ろうと思う。