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大阪関西国際芸術祭
大阪関西国際芸術祭に行った。
この芸術祭は大阪のいくつかの地域にアートが展示されている点在型のもので、僕は梅田と飛田新地エリアの展示を観に行った。
梅田の会場はグランフロント大阪という大きなモールに入っているホールにブースがいくつもあって、作品の展示や販売が行われているといったものだった。絵、立体像、デジタルアートなど、形態を問わず様々な作品が展示されていて面白かった。
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飛田新地エリアは落合陽一による「デジタル飛田リサーチプロジェクト」が開催されていた。昭和12年に建設され、普段は公開されない飛田会館が会場となっている。
飛田新地エリアの建物のデジタルアーカイブの作成を通じて、地場の文化やその意匠上の構造について研究し、地域コミュニティとの共創を通じて作品へと昇華させる。Studyと銘打たれた芸術祭において落合が興味を持ったのは、時代と共に変わっていくもの、変わらないもの、気付かないうちに消えていくもの、法的な境界線の変動などや万博などのナショナルイベントが街や建物や内装にどのような変化を与えるのかという疑問、そしてその変化によって「刻み込まれた痕跡」の可視化である。例えば近年、特に東京2020オリンピックの際に当局の取締を皮切りに、街の性風俗文化が大きく変化したのは記憶に新しく、ストリップ劇場や性風俗店の摘発などが多く行われた。落合は街の治安の維持行為として当局の決定に理解は持てるものの、大衆「文化」の一部として語られたものが街から消失してしまうことに危惧を覚えている。人や環境が変われば,蓄積された人類の痕跡はなくなってしまう。社会的通念・善悪・倫理・法解釈など多くの議論はあって然るべきだが、建物や内装など質量あるものが失われれば、議論することもできなくなってしまう。人なき飛田新地の街をデジタルで構築する三次元の空間をアーカイブする活動を通じて、地場の文化を理解し、この風景を基点としたデジタル作品を作り出したい。
上のプロジェクト概要の通り、飛田新地を撮った写真や、アーカイブ化した町並みをもとにAIによって生成された映像が展示されていた。会場で作品を見ていると、会館の関係者らしき人の解説が行われていた。会館2階にある性病検査に使われていた穴の話や、GHQに接収された際の話、障害者との共生を行っていた時代の話。運よく、会場の飛田会館が残している遊郭時代の面影や、歴史に翻弄された街の話を聞くことができた。関係者の方が「朽ちていくだけだったはずの飛田会館に日の目を浴びせてくれたことに感謝したい」と話していたのが印象的だった。街の事情を考えると、このような展示やアーカイブ化をすることは困難が多いように思われる。このような機会で一般公開され、遊郭が辿った歴史について断片的にでも知ることが出来たのはとても面白かったし、もっと詳しく知りたい気持ちもある。解説とかも付けて常設展にしてくれないかな、と思うくらい良かった。
2025の万博までに街全体のアーカイブ化を行うらしいので万博で展示されるのかもしれない。個人的にはまた、この会館で展示を行って欲しいという気持ちもあるが楽しみだ。
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