kindle絵本を作った振り返り
1年ぶりの更新となりました。
2023年11月に描いたkindle絵本「おいしいね」を出版してから、ペーパーバック化とLINEスタンプへの展開に頭を悩ませていました。
私の迷走がどなたかの参考になればと思い、まとめて書いていきたいと思います。
初めてkindle絵本を描いてわかった困ったこと
~サイズとペーパーバック化編~
いつか絵本を描いてみたいと考えて2021年にiPadを購入したものの、漫画や動画視聴用となっていました。
2023年にやっと動き出して、いろんなサイトやkindle本で絵本の描き方を調べました。
・サイズは、下記リンクのkindle電子書籍の作り方サイトを参考に2560×1600ピクセル、72dpi、RGBにしました。
・アプリは、クレヨンやパステルのタッチで描きたかったので、無料で使えるAdobe Frescoを選びました。
これが後々ペーパーバック化をしようと思ったときにサイズを間違ってたことがわかり、修正に頭を悩ませることとなりました。
kindle電子書籍の推奨サイズは2560×1600ピクセル、72dpiとなっています。
推奨サイズ通りに作るとペーパーバック化するときにサイズが足りないことがわかりました。
印刷サイズを調べるのに
下記リンクのシメケンプリントの、ピクセルとmmとdpiの計算機サイトで変換しました。
上段の印刷サイズは立ち落とし無しのA5サイズ。
下段のデジタル画像サイズにkindle推奨サイズを入力すると、ペーパーバック化するのに解像度が300dpiいるので微妙にサイズがあわないことがわかります。
さらに裁ち落としがいる場合は上下左右に+3.2mmとなり、もっとサイズがあわないことがわかります。
ペーパーバック化を考えている場合は、印刷サイズと立ち落としの有無を考えて描くサイズを決めることをおすすめします。
印刷サイズの参考に、しまうま出版サイトを見てみました。
紙の本として手元に置きたい場合、kindleで公開せず、自分で楽しむ用や子供へのプレゼントにフォトブックにする方法もあります。
kindleペーパーバックより試しやすい価格なので、興味のある方は見てみてください。
初めてkindle絵本を描いてわかった困ったこと
~Adobe Frescoとフォント編~
Adobe Frescoを使ったことで私のiPadのスペックではアプリが落ちてばかりだったことも頭を悩ませました。
参考に、使用しているスペックはiPad 第9世代、10.2インチ、256GBです。
とても描き心地のよいアプリなのですが、私の使い方が悪いのかレイヤーを沢山作ったためかデータが30MBになり、描いてる途中で落ちるのに怯えながら作業していました。
他にも困ったのが、ツールとして定規はありますが、ガイドを引いたりサイズを計る方法がないので、立ち落としの3.2mmやセーフエリア、バーコードの場所、題名や作者名の場所を決めるのに悩んだり、オブジェクトを中央に揃えるなどの操作ができず困っていました。
文字の入力もできますが、字間の調整や影をつけたかったのでAdobe Illustratorを使っていました。
Adobe FrescoからAffnity Designer2とAffnity Photo2へ
最初は無料のAIで高画質に変換してペーパーバック化にしようと考えていました。
使ってみると変な色になったり、変換に成功しても縦横比が違うためせっかく描いた絵が切れてしまうのに困りました。
Adobe Photoshopなどを持っていたら簡単に変換できるのですが、持っていません。
下記が試した無料の高画質変換サイトのリンクです。他にも色々なサイトがあるので探してみてください。
困って調べると、買ったまま放置していたAffnity photo2で高画質変換できることがわかりました。
頻繁にセールで安くなってる買い切りのアプリです。
Adobe Frescoで描いたデータもph形式で保存したらAffnity photo2で開くことがわかりました。
幸い、レイヤー分けのままデータを残していたので早速試してみました。
塗り足す場合は
ドキュメント→キャンバスのサイズを変更→サイズの真ん中の鎖を解除して数字を入力。鎖を解除しないと縦横同じ比率で追加されてしまいます。
左上を基点にしたので、右側に足りないキャンバスが白地で足されました。
またはデータを高画質化して余白を削除する場合は
ドキュメント→ドキュメントのサイズを変更→サイズの真ん中の鎖は解除しません。解除すると変形してしまいます。DPIを300、リサンプルをバイキュービックにする。
そして、先ほどのキャンバスのサイズを変更で、サイズの真ん中の鎖を解除して数字を入力して余白を削除してください。
ガイドラインも引けるし、レイヤーが生きてるのでオブジェクトの移動や塗り足しもできます。
そしてなんといっても、iPadでもPCでも使えて動作が軽いのが乗り換えの決めてでした。
ただAdobe製品のようにcreativecloudやが使えないのでクラウド保存ができません。変わりにicloudやgoogleドライブに保存することで対応しました。
文字やオブジェクトを揃えたり、字間の調整はAffinity Designer2が対応しやすかったです。
Adobeフォントが使えなくて困りましたが、代わりにGoogleフォントをダウンロードして使うことで対応できました。
次にAffinity Designer2でAdobe Frescoのような絵が描けない試してみました。
ベクターデータを作れるのに、ラスター加工が同時にできる、とても使いやすいと感じました。
新しい表紙を描くのにAffinity Designer2の操作を学びながら完成することができました。
2024年12月にkindle絵本「おいしいね」の表紙の改訂と、ペーパーバック化をすることができました。
kindle絵本のキャラクターを使ってLINEスタンプへ
Adobe Frescoではサイズを測れない、レイヤーを沢山作るとアプリが落ちるのでAffinity Designer2を使ってLINEスタンプを描くことにしました。
Adobe Illustratorのシンボルと同じようにオブジェクトの登録ができるので、手足や顔のパーツを登録して作業すると時短になります。
こちらの記事を参考に、テンプレートも使わせていただきLINEスタンプ販売することができました。
この方もAffinity Designer2を使って描いてます。沢山のグラフを使ってご自身の売り上げデータを見せていただけます。LINEスタンプを作る心構えがとても勉強になりました。
Kindle絵本もLINEスタンプも販売にはタグ付けがあるので、ストックイラストを作る過程と似てるところが取り組みやすいと思います。
LINEスタンプをベクターで作るとストックイラストへの展開もしやすいです。
お金と販売先
ストックイラスト(参考イラストAC)1点ダウンロード→@4.36pt
Kindle1p読むごと→@0.5
LINEスタンプ1セットダウンロード→@42
単価は違えど、どの販売先も制作数×活動期間×売れそうなテーマ探しは共通していると感じます。
同じ絵を複数のストックサイトで販売できるのがストックイラストの魅力ですが、ストックイラストで素材を描く以外にも、その素材を使ってテーマのあるLINEスタンプを作ったり、逆にLINEスタンプで作った素材をストックイラストで販売することもできます。
ストックイラストへの流用はできませんが、ストック販売先のひとつとしてもっと自由に描けるKindle絵本に挑戦するのも楽しいです。
AIを活用すれば、テーマや話を考えるのも、描きたい場面の参考画像も生成できます。
長期間活動していたり、物凄い売り上げがあるわけではありませんが、考え方の参考にしていただけたらと思います。
最後に、
・試行錯誤で完成したkindle絵本「おいしいね」の電子書籍とペーパーバック化
・kindle絵本「おいしいね」のキャラクターを使ったLINEスタンプ
・Kindle絵本を描く理由となった持病のブログ
の各リンクを置いておきます。
ご興味をもたれましたら見てみてください。
https://note.com/misora_art/n/nb02633629d8f
前回の記事から1年かかりましたが、実際に横展開をするまでの迷走をお伝えすることができました。通販サイトへのグッズ化の登録がまだできていませんので次のチャレンジとします。試行錯誤のおかげでとても勉強になりました。
現在、Kindle絵本「おいしいね」の次作を制作中です。
読んでいただきありがとうございました。
Affinity Designer2で描いて表紙を改訂したkindle絵本。
ペーパーバックも販売開始されました。
絵本とタッチを変えた姉妹のLINEスタンプ。
早速1個売れました。
Kindle絵本を作る理由となった持病のブログ
アイキャッチは修正してストックイラストとして登録してます。