レビュー Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID 無刻印/墨(英語配列) / HHKBスマートケース2
購入経緯
私は
約10年前 から 東プレ RealForce103UBを職場で使ってきました。今でも現役で働いてくれています。手になじんで、まるで大工さんの金槌のように体の一種となっています。ところが、今年4月に入ってからコロナ災で一部テレワークとなった影響で、このキーボードに触れられない状況となりました。フルサイズのキーボードでしかも結構な重量ですから、家に毎回持ち帰るわけにいきません。自宅では、倉庫にしまい込んでいたFilco製の方を取り出してしばらく使っていましたが、どうしてもミスタッチが多く、これでは効率が悪いと思い、以前から知ってはいましたが、そのマニアックなキー配列の故、購入を踏みとどまっていた HHKB を購入しました。
購入条件は、1)Bluetooth 接続と USB 接続に対応していること、2)コンパクト設計であること、3)無接点方式であることです。この3つは外せないポイントでした。無接点方式となれば、自ずと RealForce か HHKB どちらかとなるわけですが、加えて Bluetooth 接続に対応しているとなれば HHKB キーボードシリーズが有力となりました。
次に、英語か日本語かのキー配列です。私は、プログラムソースコードをよく書きますし原稿執筆もよくあります。愛機は MacBook Pro の英語配列です。RealForceも英語配列です。特にプログラムを書くときには、記号類の入力が多く、英語キーボードの方が私の感覚では確実に入力ができます。したがって、迷わず英語配列を選択しました。
カラーバリエーションは「白」と「黒」があり、どちらかというと白が人気のようですが、私は汚れが目立たないと考えて黒を選択しました。黒モデルは白っぽいほこりが目立つというレビューをみかけましたが、それよりも長年使うことを考えると、指が触れるキートップが摩耗で変色していく方が気になります。
最後に、無刻印を選択しています。普段より完全にブラインドタッチ(タッチタイピング)です。無駄な物はできるだけそぎ落としたい主義ですで、迷わず無刻印を選択しました。その結果購入したモデルが HHKBの PD-KB800BS になりました。下記リンクより購入いただけますと、レビューの励みとなります。
持ち運びを想定した利用のため、「HHKBスマートケース2」も合わせてこうにゅうしました。
使用感
HHKB本体
ディップスイッチ設定
SW1 と SW3 を On し、その他は Off にしています。MacBook Pro を使っていますが、大半の作業が Windows 環境です。したがって SW1 を On し、基本 Windows キー配列準拠にして、カスタマイズはキーマップツールで変更しています。
キーマップ設定
上記のようにディップスイッチを設定した上で、私のカスタマイズは、以下の通りです。
・キーボード最下段:左からALT(OPT)、Windows キー(コマンドキー)、スペース、右Windows キー(右コマンドキー)、右コントロール
・FN + D:デリートキー
・FN + A: ホーム
・FN + E: エンド
・FN + 右 Windows キー: アプリケーションキー(マウスの右クリック相当)
・デリートキーは FN + 「`」でも対応できますが、キーボード右奥に指が届きにくく、とっさの操作がやりにくかったため FN+D にも割り当てました。
・使い始めてまもなくは、右手だけの矢印キーに負担があり、カーソル割り当てをカスタマイズしようと思いましたが、1週間ほど使う内に右手だけの操作に慣れてしまいました。
・ホームとエンド操作は指が届きにくく、両手で操作できる、このような形にも対応できるようにしました。
・アプリケーションキーは、いつも使用するわけではないため、右 Windows キーとアプリケーションキーがどちらか一方で動作するようにしました。
・FN + 右コントロールでALTとして働くのは地味に便利です。
これで、今のところ、Windows 、Mac 、iOSでも不自由なく使えています。
一つ難点を言えば、Windows の Ctrl + Shift + Home とか Ctrl + Shift + End は毎回数秒指の形を考えてしまっています。シフトが加わると指の工夫が出てきますね。
キータッチ
ちまたで「高級キーボード」と言われるゆえんは無接点方式です。私自身は以前よりRealForceで経験していますので今までのように手になじんだキータッチができています。この HHKB Type S モデルは静音強化も行われているようで、実際にタイピングは今までよりも静かになったと感じています。
キータッチは個人差が大きいと思います。なので、私の感想を書いたところでなんですが、無接点方式ってくせになるように思います。今時の平らなキーボードに比べて、キーが軽いわけでもありませんしね。でも、なぜかこのキーを触れていると文章やコードがどんどん浮かんでくるんですよね。そういうクセがあるということかと。うまく伝えられませんが。
購入後1日目は、少し右手が筋肉痛っぽくもなりました。自分が左利きだからというのもあるかもしれませんけども。
最初の1週間は、キーの組み合わせによるカーソル関連操作が、なかなかなじめませんでした。右小指の FNキーを押しながら「;」「'」「/」「[」で左右上下カーソルをを使用すること、 FN + K でホームキー、 FN + , でエンドキーになじめませんでした。もちろん、普段より、エンターキー、右シフトキー、右コントロールキーを右小指で押しているので組み合わせができないわけではありませんが、特に文章を編集する作業でカーソルキーは頻繁に使用しているため組み合わせで押すのにストレスを感じていました。
そして、購入して3週間が経とうとしていますが、今はRealForceのフルサイズキーボードと遜色なくタイピングできています。常に右小指は、FNキーを意識しているところは、フルサイズのときにはなかったことです。まだ一瞬の迷いがあります。
USBとBlueTooth接続のハイブリッド
この機種のポイントは接続方式です。USBとBlueTooth両対応は大変ありがたいです。現在、職場PC、自宅PC、iPhone、それぞれペアリングしています。iPhoneはキーボードの横に置いています。
このとき、PCで作業しているときはUSBで、途中でiPhoneでメールメッセージなどを返さないといけないときはBlueToothに切り替えて使うといったことができます。
BlueToothの切り替えショートカットは次の通りです。
FN + Ctrl + 1: BlueTooth 1 に切り替え
FN + Ctrl + 2: BlueTooth 2 に切り替え
FN + Ctrl + 3: BlueTooth 3 に切り替え
FN + Ctrl + 4: BlueTooth 4 に切り替え
FN + Ctrl + 0: USBに切り替え
ペアリング時にデバイス名が、機種名+番号で認識されるのもわかりやすいです。
私がはまったのは、 MacBook Pro の BootCamp 環境でなかなかペアリングできなかったこと。まずは、下記メーカーサポートページで手順通りに行うことですが、何度も失敗するため、BootCamp固有の問題があると思いました。BootCampとBlueToothはトラブルが多いので関連情報をネットで調べました。結果、再起動ではなく、シャットダウンを試すことで解決しました。あっけなく。
Windows10パソコンでPINの入力ができません。 | Happy Hacking Keyboard よくあるご質問
それから、ディップスイッチを切り替えなくとも、下記ショートカットでWindowsモードとMacモードの切り替えが出来ます。iPhoneでペアリングして使用するときはMacモードが便利でボリューム調整もHHKBからできます。また、Macモードでは FN+F でキーボードの表示・非表示の切り替えができます。
FN + Ctrl + W: Windows モード
FN + Ctrl + M: Mac モード
HHKBスマートケース2
開封したときは、これ百均でも買えるんじゃない?って思うぐらいのものでした。正直なところ高い買い物しちゃったかなあと思わなくもありませんでした。さすがブランドですよね。普段は、キーボード本体とUSBケーブルを入れています。ケーブル類を入れるゆとりがあり、出し入れが楽でいいです。
このケースはビジネスバッグのインナーケースとして最適です。軽くて柔らかくて、確実に保護してくれます。マジックテープは、きっと摩耗すると思います。まあ、消耗品でしょう。
まとめ
というわけで、今回購入したHHKBを使い始めて、だいぶ満足していることがおわかりいただけたかと思います。
誰にでも使いこなせるようなキーボードではないと思いますが、いったん手になじんでしまうと手放せない愛機になりそうです。
英字配列でないと駄目、無接点方式でないと駄目、コンパクトが好き、変態キーボードが好きな人に、ぜひ使ってもらいたいと思います。
私は無刻印モデルですが、刻印されたモデルもあります。おそらくは万人受けするのは日本語配列の刻印モデルの白なのかなあと思います。いろんなモデルがあってわかりにくいですが、hybrid Type S が最上位モデル(フラグシップ)です。
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