豊田市美術館「ゲルハルト・リヒター」レポート
豊田市美術館ではゲルハルト・リヒター展が行われています。2023年1月29日まで。
1F 展示室8
ガラスと鏡、フォト・ペインティング、グレイ・ペインティング、フォト・エディション
空間を活かした展示構成で国立近代美術館とずいぶん展示設計が違いますね。8人の女性見習い看護師(写真ヴァージョン)は中央の女性の顔へ視線が集中するように横へ一列置かれています。
カラーチャートと公共空間、ストリップ、アラジン
ビルケナウ
2F 展示室1
アブストラクト・ペインティング
高い天井高をもつ広々とした展示室へ大きなリヒターの作品がかけられています。
3F 展示室2-3
アブストラクト・ペインティング
リヒターの作品を鑑賞したぞ!と思える展示です。回顧的展示であるだけでなく、谷口吉生による建築の天井が高く広々としたまさにホワイトキューブな空間にゆったりと展示された作品をみているとそう思えてきます。
外光が入り込み固すぎない空間は外の状況で雰囲気が変わるため何度も来るのであれば時間を変えてくるのも良いかもしれません。
巡回を終えた東京国立近代美術館とは鑑賞体験がずいぶんと異なります。しかしぴったりとも言えるこの豊田市美術館以外で、なぜ国立新美術館という独特な会場を作家は選んだろう、美術館設計者の谷口吉郎と谷口吉生という関係もあるかもしれないし、近代以降の美術を担う「国立」の美術館という考えもあったのかもしれないかな、などと、様々な角度から考察できるのもやはりリヒターの展示ならではないでしょうか。
また最新作《ムード》が豊田会場のみ出されています。こちらも見所ですね。
国立近代美術館で鑑賞した人もぜひこちらで見てほしい展示です。
分厚い図録。充実の内容です。
手に入れたのは第三刷なのでなかなかの売れゆきなのかもですね。
概要
場所:豊田市美術館
日時:
2022年10月15日 - 2023年1月29日
午前10時-午後5時30分(入場は午後5時まで)
休館日: 月曜日(2023年1月9日は開館)、年末年始(2022年12月28日-2023年1月4日は休館)
https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/gr_2022-23/
取材は許可を得て行っています。画像の無断転載はできません。
レビューとレポート