ゾッとした話

季節は梅雨の真っ只中、夏はもう少し先、というところですが、個人的にちょっと涼しくなれるような、「ゾッとした話」をしようと思います。(ホラーではありません。)

先日の投稿でお話した通り、小さい頃から文章を書くことが結構好きだったのですが、小学1年生から中学生くらいの間、自分で小説を書いてみたりしていました。

印刷所で働いていた親戚から貰ったコピー用紙を文庫本程度の大きさに折って、そこにちまちまと小説を書いては勉強机の抽斗にコッソリ隠す。それが私の楽しみでした。

しかし、年月が経ち、高校に進学する頃には全く書かなくなり、それを読み返すことも無くなった私は、高校を卒業して社会人になるときにその勉強机と共に抽斗に入っていた小説の数々も共にすべて処分したのです。

すべて処分したはずだったのです。


20歳を超えて数年経ったあるとき、会社から帰宅した私はダイニングテーブルの上に子供が書いた文字のようなものが書かれた紙を見つけました。

よく見るとその紙には「5つのこわ~いおはなし」と書かれていました。

こ、これは...。

すべて処分したはずだったのに、勉強机ではないどこかに隠していたのであろう、紛れもなく私が小学生のときに書いた小説でした。

小説を書くというのは私の密かな趣味だったため(いつも自分の部屋でコソコソと書いていました)、この時点でかなりゾッとしました。

ここに置かれているということはつまり、家族の誰かがこれを発見したというのは確実です。

どうか、中身は見てませんように...!と無駄な祈りを捧げながらおそるおそるページをめくってみると、何やら小学生の文字の羅列なかに、妙に綺麗な文字が書かれているのを発見しました。


.........こ、校正されてる~〜~〜~!!!!

それは間違いなく母の字でした。確実に母に見られている。

(ちなみに、「自動」が「児童」と校正されていました。どうして私はそんな誤字を??パソコンの誤変換じゃあるまいし...。)

後に母曰く、「戸棚の整理をしていたら出てきた。」とのことです。

嗚呼、恥ずかしかったし、校正を見たときにはちょっとゾッとした...。



「5つのこわ~いおはなし」にこのことを加筆して「6つのこわ~いおはなし」にしようかと思います。


【余談】

この小説、最初は我ながらなかなか良く書けていると思ったのですが、途中で飽きたのか、2つめ、3つめ...と進むにつれてどんどんクオリティが下がっていく感じが何とも小学生らしかったです。


みそ

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