#057 妊娠中期その1、 胎動、始動
16週目
妊娠中期に入った。気持ち悪い日がだいぶなくなってきており、出かけようとする気力も戻ってきた。胎動も「もしかしてこれかな…?」みたいのを感じるが、ウンコやガスかもしれない。しっかりと胎動がわかるのは20週を過ぎる頃らしいので、まぁ焦る必要もない。夫もお腹に手を当てて「今動いたんじゃない!?」とウキウキしてたけど、ウンコだったらごめんな。
中の人の名前の候補がようやく決まる。色々検討していたけれど私が何か思いつく度に「それはスペイン語で◯◯の意味になっちゃう」「それだとフランス語の◯◯と似てるから虐められる」と、もう全世界の言語クリアせんとあかんか!?というくらいダメ出しを食らって難航した。最終的には夫が好きな響きの名前を選んで私が漢字を選ぶことで落ち着いた。とはいえ、こっちの人たちには発音しにくい&覚えにくい名前なので、仏語名も付けることとなった。これで安泰だ。
年末に安定期に入ったので兄弟や親しい友人にも年始の挨拶と共に妊娠を告げた。
17週目
胃の不調に苦しむが、年末年始の食生活の乱れが原因か、子宮が大きくなったことによる胃の圧迫が原因かがわからない。
つわり自体は落ち着いてきているが、メンタル面が不調になってきた。この週は初めて夫の前で不安を吐露し、涙した(主に金銭面の不安)。たまたま夫が休みだったのもあり、急遽夫と夫ママがスーパーに大量に買い出しに行ってくれた。お礼を言おうとボロボロの汚い格好のままで夫ママに会ったが、「何事も一歩一歩だから、自分がダメなんだなんて思わないでね」と言われまた泣く。優しいママでよかった。
安定期に入って最初の戌の日だったので、母から送られてきた暗算祈願の腹帯を巻く。暖かくてよい。
胎動らしきものも「やっぱりこれかな?」と思うようになった。ネットではポコポコした動きと表現されているが、私の場合「ニュルン…」みたいな感じ。不思議な違和感だ。
18週目
つわりがしんどかった時を過ぎたからかよく眠るようになった。夫が心配するくらい寝ているらしい。いうて10時間くらいだが?
妊娠してから見る夢はいつもお腹が平らで妊娠なんてなかったかのような内容ばかりだったのに、この週を皮切りに夢の中でも「妊娠してて生もの食べられないんです…」的な事を言い始めたので無意識レベルまで妊娠が浸透したらしい。
検診エコーでは相変わらず、胎児が頭の後ろに手を持っていくような超チルモードで生存が確認される。それをみた夫が私に似ているとうるさい。リラックスええやんけ。
姫さま(猫)は相変わらず私の腹に乗ろうとして踏みつけてくる。その都度、中の人が不満そうにモニョモニョ動くのがわかる。許してほしい。
この週、妊娠発覚以降今までで1番アカンぽい腹痛で目が覚めた。病院に行くか否かずっと迷っていたら、一度仕事に行った夫も痺れを切らして早退し救急病院に連れて行ってくれた。どうやら私以上に焦っていたらしい。悪いことをした。結果は何もなく、痛いなら痛み止め飲んでも良いよと言われて帰された。因みに、こっちの救急病院は診てもらうまでだいたい3時間くらいかかるので、本当に緊急事態の人はどうなるんだろうと心配になる。因みに夫が額を切って縫った時は9時間かかったそうだ。救急の意味知らんのかな?
この辺りから背中とお腹が痒くなってきた。お医者さん曰く、妊婦湿疹にしては早すぎるとのことだった。まぁ、乾燥しやすいからね。ボツボツの湿疹が気になったけどアレルギーの薬を貰って終わった。湿疹自体は落ち着いたが、痒みはその後も継続中。
19週目
1桁週の時は1週間がとても長く感じたのに、「あれ、もう19週に入ってた」くらいの感覚になる。つわりが治まったのも大きいかもしれない。かといって40週まであっという間じゃん〜とは思えない。やっぱり長いよ、妊娠期間。30週くらいまですっ飛ばしたい。
メンタルは相変わらずよわよわで、夫からの不満の一言(些細なこと)でボロボロと泣く。夫にキィー!となる妊婦さんも多いようだが、私の場合は「夫は私と居ない方が幸せなんじゃないか…」みたいなメンヘラちゃんになりがち。産後うつとかもあるから本当に気をつけたい。
お腹はぐんぐん成長してきて、知らない人からも「妊娠してるの?」とニコニコされたりする。まだ妊娠期間の折り返しでもないのに、これからどうなってしまうのか。
いわゆる安定期に入って3週間ほど経つというのに、「流産・死産」などのネガティブワードを検索してしまう。「出産予定日の前日まで心臓が動いていたのに翌日には止まっていた」などの話がゴロゴロ転がっている。妊娠に安定期なんてないんだ…と思い知らされる。この世に生まれた全ての赤ちゃんは奇跡の連続で生まれてくるんだなぁ。。とりあえず、ネガティブ検索をやめたい。
20週目
夫がおもむろに赤ちゃん向け音楽(Nirvanaのマリンバ演奏)をかけたら未だかつてないほど胎動がバコン!ボコン!と大きくなった。これはもうロック好きになるに違いない。この日を境に「胎動かな…?」という動きではなく「はい!胎動ですね!!!!」と自信を持って言えるぐらいパワフルなものになった。お腹の大きさもいよいよ靴下や下着の着脱に「うう…」と一瞬手こずるようになった。まだ出来ないわけではないが、出来なくなりそうな予感はする。
運動を始めるなら最低でもこのくらいには始めないと体力的に出産に間に合わないだろうなとマタニティヨガにチャレンジしたら想像以上に息が上がって死にそうになる。三角のポーズですらぐらぐらする。これはマズイ。
21週目
妊娠して以降も便通にめちゃくちゃ悩むということはあまりなかったが、この時初めて5日もご無沙汰になってしまった。今までは便秘になると朝一番で溺れるほど水をガブ飲みする事でどうにかなっていたのだが、とうとうその手段も効かなくなり、身内の医師に服用の相談し、酸化マグネシウムに助けてもらうことに。日本から持って来ていて良かった。
そして、身体の重心が変わってきたのか、外を歩いていると踵が痛くなってしまう。いわゆる妊婦のマイナートラブルというやつが徐々に出始めてきた。恥骨もたまに痛む。
22週目(現在)
胎動が絶好調のあまり、時折「ヴッ…」「ヴァッ…」と声が漏れるレベルになった。これからもっと大きくなるだろうに、大丈夫だろうか。
私があまりに痛い痛いというので、一度夫が私のお腹に手を当てて「◯◯!お母さんが痛いって言ってるからやめて!」と叱ったのだが、それ以降、胎動が「バコン!ボコン!」とどれだけ激しくても、夫が手を当てると「…ポコ……ペコ……」程度になるようになった。…おまえ…そういうやつか…。
恥骨も踵もマジで痛くなってきた。YouTubeなどで対策を練る。こちらにいるとSNSかYouTubeくらいしか情報を得られないのだが、助産師さんや整体師さんのチャンネルには本当にお世話になっている。特に助産師さんのチャンネルは、今後オムツ換えや沐浴のやり方なども参考になりそうだなと思っている。こちらでは、日本のように産院では母親学級みたいなのがなく、キネシオロジー(筋肉?の専門家)の先生のところに通って、分娩時の呼吸法やいきみ方を習うらしい。それを私がやるのはもう少し先になるそうなので、それはその時詳しく書こうと思う。
2回目のNIPTエコー検査があった。担当の先生が英語で説明してくれているが、身体の部位の英単語が解らず、恐らく今見ているエコー画面から察するに、右心室、左心室、右心房、左心房の話をしているな、とか。背骨の話をしているな、これは大腿骨のことだろうな、とか。プラセンタって言ったけどプラセンタって何だっけ、とか(胎盤でした)。映された部位がもう何か解らん…となってても、ここに隙間があるけど今の時点では普通だよ、とか、大人でもここはこうだよ、と言われて分かるところを拾っていけば「要するに問題なしってことだな」と理解できるので、フンフンと聞く。胎動が激しくて痛いんですと前もって伝えていたことについては「脚の部分に胎盤があるからちょうど蹴られていたいのかも」とのことだった。聞けば足の大きさが既に4センチ強もあるらしい。それで力一杯蹴られたらそりゃ痛いわね。。頭がまだ上の方にあるらしいが、逆子云々はもっと先になってから確定するものという予備知識があったので、脳内で「まだ慌てるような時間じゃない(slam dunk)」の画像を思い出してスルーした。検査の最後にはキャンタマがちゃんと二つあることも確認して、いつもの「全て順調だね」を聞いて終了。渡されたエコー写真の中にキャンタマ画像もあった。いや別にキャンタマは……と思ったが、まぁ、いいか。全て記念だ。
推定の重さは標準より少し重めの約500gだそうだ。結構大きいなと思うも、出産までのあと4ヶ月でこの5〜6倍の重さになると考えると恐ろしい。お腹破裂しちゃうんじゃないの。
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さて、ちょうど現状である22週まで書けたので、次回は妊娠後期に入る28週あたりに「妊娠中期その2」を書こうと思う。それまでまた別のエピソードを書ければいいが、動画もそろそろ作りたいので、のんびりお待ちください。
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