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メルスト 王国1st 感想

メルスト感想第3回目。王国1stです!

※王国1stの他、王国3rd、外伝1stのネタバレがあります。

特別な力

力のコントロールができないユーヴェンスに、魔法を暴走させてしまうシャティア。特別な力を持つ者の苦悩が今回の主題でした。

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自分の力を使いこなす上で大切なことは、自分の力を何に、どう使うのが正しいかという「力のゆくべき方向」を見つけてあげること。

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そしてそれは孤独でいるのでなく、導いてくれる先輩や、隣を歩いてくれる友人と一緒に過ごす中で学ぶものだよね、という落としどころでした。

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なかなか身に染みる教訓です。現実世界でもつい抱え込みがちになることってありますものね。

その後のユーヴェンス、シャティアは実際に色々な人に協力してもらって、力を制御できるようになってきたみたいで良かった。

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誰も傷つかない世界

人と違う力を持つ2人をバッチリ導いたライアンさん。彼は対照的に、特別な力を持たない人間です。それどころか戦いのセンスは人よりも劣ってる。

それでも彼は、自分の騎士道に背かないうちは騎士だと言います。

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その騎士道とは「誰も傷つかない世界を目指す」ということ。

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これは「全ての悪から人々を守る!」のでなく、「そもそも悪が生まれないようにする」ことと言えるでしょうか。

モンスターから街を守る必要も、犯罪者を捕まえる必要もない。モンスターが街を襲わないように、人が罪を犯さないようにするのが彼の騎士道。だから戦いができなくても騎士なのですね。

実際に、この頃からシャティア達市民を守ることに加え、ユーヴェンスが誰も傷つけないようにも動いていました。

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被害者も加害者も出さないという彼のスタンス、当時はあまり意識しなかったなあ。

特別じゃない力

とはいえ、誰も傷つかない世界の実現には何かしらの力が必要です。

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ライアンさんの場合は大きく2つの力を持っていると思うのです。

1つ目は、誰かを安心させる力。外伝ではモンスターに襲われ傷ついたロアさんを癒していました。

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王国1stの時も、朗らかな笑顔で空気を和らげていたのが印象的です。

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2つ目は、周りの人を巻き込む力。

王国1stではユーヴェンス、スー、シャティア皆の力を合わせて、

外伝ではヒイロ、モンスター、武器屋のおじさん、市民に協力を仰いで、見事に問題を解決して見せました。

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自分一人で頑張るのではなく他者の力を借りることが出来る点、その時に実際に周りの人々が協力してくれる人柄もライアンさんの強みです。

こうした彼の言動は、かなり癒術士のスタンスとも似ていますね。

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この2つの力は天から授かったスーパーパワーではないのですが、むしろそうした素朴な力こそが、少しずつ世界を変えていくのでしょう。こういう所めっちゃメルストイズム溢れていて好きです。

ユーヴェンスのその後

ライアンさんの背中を見て、ユーヴェンスも成長している様子が伺えたのが王国3rdでした。

まず力の制御がだいぶできるようになりました!小さい妖精にも触れます。

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それから、周囲と持ちつ持たれつの関係を築けるようになりました。「俺に近づくな」とか言ってた王国1と比べて精神的にも変化してます!

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何より、心の春なんて分からないと泣くエトに対して、この言葉をかける場面にグッと来ました。

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これは自分がライアンさんに言われたことのリフレインですよね。

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相手を安心させる言葉が自然に出てくるあたり、彼の影響を受けているんだろうなと大変胸アツでした。

雑多

・ライアンの弱さ

今は自信をもって自分の騎士道を歩いているライアンさんですが、昔は自分にもっと力があれば…と思いつめがちな所もあったみたいです。

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今もこういう表情をする当たり、自分の無力さを気にする時があるのかもしれませんね。仕方のないことだと分かっていても。

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ユウくんもセンオンあたりで似たような悩みを抱えていた気がする。ライターさんは凡人を魅力的に書くのが上手いなあ。

・主人公ズの人柄

主人公とメルク2人のユーヴェンスさんに対する真っ直ぐな信頼が素敵だった!

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偏見なく相手に接するのってすごい難しいと思うのですが、この2人はそれを自然にできちゃうから凄い。

・イシュト

スペルがISHTOだとしたら、都市=TOSHIのアナグラムですかね?

都市と言うほど都会化してない気もしますが(笑)

好きな台詞

「ユーヴェンスさんの力が強いことと、ユーヴェンスさんを信じることは別のことなのですよ!」

「君は私の部下だ。君の役目は私の指示を信じて動くことで、私の役目は君を信じて指示を出すことだ。そして、君が誰かを傷つけそうになっても、誰も傷つけずになんとかするのが、私の騎士道さ。」

「いつまでも誰かを信じて、誰かの道を歩いていては、自分の成し遂げたいことを、成し遂げることはできない。」

「とはいえ……、君たちに宿った力、その使い道を見つけるまでは、思う存分、誰かの道を歩いてみればいいさ。そして、やがて君たちの見つけた道が、私の隣に伸びていたら、それはとても嬉しいことだね。」

めっちゃライアンさんについて書いてしまった。外伝1stの時書くことなくなりそうです。その時まで感想記録が続いているか分かりませんが。

以上


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