アメリカ9_12

「ココドコ」 9/12 美術館


どうも、阿修羅内です。
ニューヨーク滞在3日目でございます。


えー


暑い。
非常に蒸し暑い。


ニューヨークは日本から比較的遠い距離にあるし、東京から少し離れてる那須高原などの避暑地ですら肌寒いんだから、こっちは15度くらいでデラ涼しいんちゃうのとか考えていたけど、チラッと見遣った温度計の数値は27度を指していた。
大誤算ですたい。
おまけに雨が多くてその湿度も日本とあまり変わらない。
こちらに来てからは道路が乾く間がないほど、ずっと雨に降られている。
ほぼ東京。
違いと言えばマンホールから大量の煙が吹き出ているところだけ。


あ、マンホールといえば。
完全に上位互換の「筒」を見つけた。




ニューヨークのいたるところに散見されるこのロリポップみたいな「筒」は地下鉄内に溜まった蒸気を外に逃がすためのものらしいっす。
何人かの観光客がこの筒に駆け寄って、浅草寺の線香みたいに頭から浴びる浴びる。
あぶねぇよぉって。
多分ご利益ねえよぉって。
すごいむせてんじゃん、でも笑顔。
笑顔ならいいか。おけ。


そんなこんなであっつい気温の中、電車に揺られてマンハッタンに向かう。
本日はニューヨーク近代美術館に行って参りました。
MOMA(museum of modern art)


特設展として「日本西洋の甲冑展」が開催されているらしく、それ目当てっす。
この日は知らなかったのだけど、一口にMOMAと言っても建物が二つに分かれているらしい。
本日赴いたのは主に【中世〜近代】までの美術品を扱った博物館だった。


中はデラ広くて、エントランスだけでも中学校の校庭くらいあったし、体育祭くらい人がたくさんいた。
なんなら走ってる人もいたし体育祭の昼休みだった。
えぇ。


主な展示としては、宗教画、西洋画、彫刻、骨董調度品、甲冑展、こんな感じ。
もっとあった気がするけど全然見きれなかったので割愛。
一応順繰りに回ってみよう。そんな風に意気込みながら僕は入り口の正面に広がるそれ自体も美術作品のように美しい大階段を登っていった。


二階部分に登るとすぐさまショーケースや額縁に収められた作品群が目に飛び込んで来た。
全部一言感想でまとめていこうと思う。


▼宗教画:基本キリストが人にもたれかかっていて自分の足で立ってなかった。疲れていたんだと思う。


▼西洋画:女性のおっぱいが出ている絵画が多いし、天使が無邪気な顔で人におしっこかけてる絵が二枚あった。一枚でいいと思った。


▼彫刻:すべすべないわを原材料につかってた。


▼骨董調度品:今まで見たことがないくらい美しく洗練された木造りの椅子や机。壊したらどのくらい怒られるのかなーと頭の中でシミュレーションしてみた。
一緒に見ていた7歳くらいの男の子も肩に力が入って小刻みにブルブル震えていた。
同じく壊したい衝動と戦ってたんだと思う。頑張れ、やめといたほうがいい。


▼甲冑展:日本の戦国時代の甲冑に始まり、日本刀、弓矢が並ぶ。それに対をなすように西洋式の甲冑、レイピア、サーベル、古式銃が200点ほど展示されていた。
男の人がそれこそショーケースにへばりついて、日本刀に施された刀の波紋をじっくりと観察していた。
「恐ろしく美しい刀は人をショーケースにへばりつかせる」


ほぼ足を止めずに一通り順路を回るだけでも3時間。皇居くらい広いし、平日とは思えないほどの混み方を見せるMOMA。
しっかり見て回ったらそれこそ一日以上かかるんじゃないか。
だけど、美術館の怖いところはそんなところじゃなかったんだ。
本当に恐ろしいのは、ここからだったんだ。


さて、時刻は午後3時を過ぎたあたり。
概ねの展示を見終わった僕は地下に併設された簡素なカフェスペースで一休みしていた。


そのカフェにいる人は大体がフロアを見終わったであろう人の顔をしていたし、気の抜けた体つきをしていた。
さてどうしましょうか。
体は若干疲れていたし、なぜか股関節周りが痛んできている。
よし、・・・ぼちぼち帰りますか。そう思い僕は腰を上げた。
また時間のあるときに来ればいいさ、またな。そんな感じの最後。
地下フロアに広がる彫刻広場に別れをつげ、帰路につき始めた。

直感でずんずんと進んでいく。
僕はこういう建物を訪れる時管内の地図をもらわない派なので自ずと直感で動くことになる。

ずんずん
ずんずん
ずん、
ず、、、ん


迷った。
はっきりと、くっきりと、美術館で迷った。
涼やかな美術館の中で汗が垂れた。


いやいやいや、そんな馬鹿な。
いくら広いとはいえど美術館。
出口なんていくつもあるさ。
思い直し、先ほどとは違う道を進んでみる。


ずんずん
ずんずん
ずん
ずん
ずんずんずん
ずん?
ず、、、ん?


これはあかん。
美術館から出られない・・?
頭の中ではトムハンクス主演の「ターミナル」が走馬灯のように流れ始めた。
「ターミナル」あらすじ→https://hm-hm.net/comedy/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%AB


いやいやいや、ちょっと一旦落ち着こう。
僕は先ほどの彫刻の広場に再度腰を下ろし、高ぶった気持ちを落ち着かせようとした。
その時、ある彫刻が目の端に映った。





何だろう、この彫刻。
女性が前傾姿勢をとり、今にも走り出しそうな匂いを醸し出してる。
「ほぅ、タイトルはなんていうんかいな・・」
少し気になった僕はこの像の正面に回り込んだ。




「はぁ?」

「はぁ?」の像かよ!
こちとら美術館で迷ってんだよ!聞き返すな!
あー、もう早く出たい。


そんなこんなで結局、職員の人に出口を聞いてしまった。
懇切丁寧に教えてくれた職員の方、ありがとうございました。
滞在三日目はこのように過ぎていった。


▼今の時点でアメリカで一番ウケたお笑い

・即興コメディーのクラスにて、ウォーミングアップで10秒間思いっきり泣く演技をしてくださいと言われた際に、70秒くらい泣いた

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