HAZARD
最近SNSで見つけたセリフ
「日本にはバカな要素がすべて揃っている。眠い国、ニッポン。でも、眠れない国、ニッポン」
映画を見るきっかけとして、ポスターや、このようなフレーズや言葉、人からのおすすめから選択することが多い。このフレーズを見て探してみると、『HAZARD』(2002)監督は、園子温だった。園子温さん、こんなまともな映画も作れたんだ(^^;;
日本で大学生をするシンイチ(オダギリジョー)は、思い立って何も持たずアメリカに飛び立つ。
HAZARD(危険な場所)を求めてアメリカを彷徨う。そこで知り合った、リーと武田。彼ら自身がまさにHAZARDだった。彼ら3人の友情物語がはじまる。
本映画は園子温監督により平成初期に本場アメリカの地で撮影されたものである。彼の平成初期の作品、「愛のむきだし」は閲覧済みであったが、彼の作品にはやはり哀愁や諦めのようなものを感じる。
本映画では、リーのキャラクターが印象づけられている。彼の話す英語の混じった日本語と、話し方のテンポの良さ、そしていつも強引に相手を翻弄し、暴力を当たり前のように行う姿は、怖いというより、なぜかむしろハマってしまうのだ。かっこいいし、もはや憧れの対象である。このキャラクターは、「時計仕掛けのオレンジ(1971年)」のアレックスを想起させられる。(彼ほど狂人ではないが)
また、彼らが3人で戦いに行く場面では、『ロング・ライダー』の服装を模倣する。そこで全員が被る黒い帽子は、やはりアレックスらと似ている。また、シャツやネクタイ、サスペンダーなどフォーマルな見た目も特徴的だ。これから犯罪を犯す人間であるのにも関わらず、その綺麗な佇まいが憧憬の原因となるのだろうか。
そんなリーと一緒にいることで、徐々にアメリカでの生活が浸透していくシン。彼らは犯罪を繰り返していくが、、
まあ、見た感想として、とても好みだったと言いたい。たぶん、感想は半々くらいに分かれるだろうが。
リー、シン、武田のような男性同士の友情に惹かれてしまう。というか憧れる。女性にはわからない、何か彼らにしかない熱い結びつきのようなものがあるように感じる。
余談になるが、人生で初めて夢中になって読んだ漫画もNYのストリートキッズとマフィアの話だった。
まさに危険地帯じゃないか。きっと私は男性の友情とバイオレンスものが好きなんでしょうね。
ちなみにこれは「BANANA FISH」