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THE BOYFRIEND

NETFRIXで話題の恋愛リアリティーショー、「ボーイフレンド」を見ました。


私もともといわゆる腐女子?的な、男性同士の恋愛に強い憧れがあるんですよね。なんでだろうなあとずっと考えていたのですが、最近読んでいる漫画「BANANAFISH」の巻末に、ちょうど言語化されていた文章があったので引っ張っときます。

同性愛的描写も、男性に化身した自分が男性に抱かれたり抱いたりすることで、女性性という弱者であり、犯される肉体を持ち欲情されるという現実の体を捨て、対等に純粋に愛し愛されるということの暗喩を感じ、あこがれていた気がする。

「私達の死体」渡辺えり子

男性同士が求め合うことは、極めて単純に精神的な面で惹かれ合っているのではないだろうかと。また、たとえ肉体を求めたとしても、抱く男、抱かれる女というような能動、受動、上下関係のようなものがなく、対等な関係が約束される。

そういった面で、憧憬のまなざしですね、もはや。


きっかけは、高校生の時に見た映画「Call me by your name」ですきっと。


フランスが舞台でエリオとオリバーのひと夏の恋が描かれています。お互いの気持ちがお互いに浸透していき、ゆったりと満たされていくその過程が、とても美しいんです。フランスの風景に負けてない。


何より、その2人を理解しそっと遠くから見守り、時には背中を押す存在ですらあるエリオの両親の人間性に一番心が揺さぶられるのです。毎年この映画を見て私の夏は始まるわけですが。


で、話を戻すと、「ボーイフレンド」。
いわゆるただの恋愛リアリティーショーのようなあっさりしたものではなく、恋愛のあるべき姿というか、本質を見せられたような感じがします。単なる男性同士の恋愛というだけでなく、人間が恋愛を通して成長していく過程が丁寧に映されていたような。


まず前提として、登場人物全員がそこそこ成熟した大人だということ。これリアリティー番組では一番必要です。思考、想像を怠り、感情だけでコミュニケーションをとろうとする幼稚な者同士の恋愛ほど愚かなものはないですね。相手の気持ちを考え、言葉を選んで相手に伝えることの大切さ。去るべきときに去るということをしっかりできる人が多いように思いました。


ー※以下ネタバレー





ゆうさくさん途中でシェアハウスから脱退するじゃないですか。あそこ、一番泣けましたね。彼恋愛が不器用な上に、仕事の都合で意中の相手ともなかなか距離を縮めれず。最後みんなの似顔絵描いて去っていったのはもう、、、。
彼の見た目的な男性らしさとは真逆の心の繊細さ、脆さ、優しさが、「絵を描く」っていう細かで丁寧な行為によって伝わってくるんですよね。

あと、アランです。彼みたいな人間がとても好きですね。というか嫌いな人いないですよね。楽観主義者でありながらも、みんなに対して気遣いができて、その場を明るくしつつ、自分軸をもっているから頼りにもなる。


「場」というか、「空間」をつくれる人間、とても尊敬します。そういう人が一人いるだけで、大概その場でのことって成功やいい結果導くじゃないですか。なんかそういう良い影響を与えられる人って素敵ですよね。

いわゆる「インフルエンサー」ですかね。世間に、ネット上で影響与える前にまずは、身近な人を幸せに導いてこそ、ですね!



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