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神戸モダン建築祭に行ってきました

11月22~24日に開催されていた神戸モダン建築祭に行ってきました。
神戸といえば異人館や旧居留地などモダンな建築が魅力的な街ですが、普段は立ち入ることができなかったり、入場が制限されている建物にもこの日だけは入ることができる貴重なイベントです。

金曜日と日曜日の2日間行ってきました。


三宮・港湾エリア

クラブ月世界

1969年からキャバレーとして営業していたクラブ月世界。当時は大晦日と元旦以外の363日営業していたそうです。2004年にキャバレーとしての営業は終了し、2005年からはイベントやライブの時だけ営業する形態になりました。映画やドラマの撮影でも使われています。

高砂ビル

1949年に建設された商業ビルで、帽子の製造・関連素材の輸出入を手掛けていた「髙砂製帽商行(現「高砂商行」)」の営業倉庫兼事務所として使われていました。
現在は、様々なテナントが入っています。映画「アウトレイジ」の撮影に使われた部屋もありました。
もう一度見たかったので24日も行ってきました。

デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)

旧生糸検査所を改修したKIITO(キイト)はデザインやアートにまつわるイベントで使用されたり、レンタルスペースやオフィスが入っています。
KIITOでは、普段使用されていない北玄関と旧エレベーターの昇降機機工が公開されていました。

北玄関の床はスクラッチタイルが使われていました

新港貿易会館

新港・小野浜地区に点在していた港湾関係業者の事務所を集約するための施設「新港相互館」として建設された建物。現在はテナントビルとして使われており、カフェや企業が入居しています。
玄関や丸窓にステンドグラスが使われていて、幾何学図形、アールデコ風のデザインがされています。

日差しの入り方がとても綺麗で、個人的に建築祭の中で一番好きな建物です。

神戸税関

一階は普段も開放されていますが、建築祭では貴賓室として使われていた2階の部屋と屋上が公開されていました。最終日の時間ギリギリに行ったため屋上は見れませんでした

六甲エリア

神戸市立美野丘小学校

円形校舎の小学校。設計した坂本鹿名夫は、円形建築にこだわった建築家で、その経済性、合理性を主張していたそうです。
建物の中は螺旋階段を中心に、ケーキやピザを等分にするように教室が分かれています。よくある横長の教室の配置だと、遠いクラスの子たちとはあまり接点がないこともありますが、円形だとどのクラスも距離が同じなので同学年ですぐに仲良くなりそうな感じがしました。

屋上からの眺めもとても綺麗でした。普段は屋上は開放していないそうですが、こんな良い眺めの学校で過ごせるのは羨ましいですね

兵庫県立神戸高等学校

まるで西洋の城郭のようなロマネスク調建築で有名な神戸高校の校舎です。「ロンドン塔」と呼ばれる塔屋や銃眼に見立てた装飾などが施されています。

異人館エリア

中華民國留日神戸華僑總會

1909年に建築され、ドイツ人のゲンセン氏の個人住宅として使用されてきたそうです。大規模な改修は行われていないため、ほぼ当時のまま残っています。

北野メディウム邸(旧スタデニック邸)

明治20年代に建設され、ロシア人貿易商であるスタデニックご夫妻の私邸であったとされています。
現在はリノベーションされ、カフェやコワーキングスペースとして使われています。

シュウエケ邸

明治29年(1896年)に建築家A.N.ハンセルの自邸として建設されました。ゴシックを基調するコロニアルスタイルで、広い庭園には芝生に石灯籠を配置をするという和洋折衷の要素もあります。帰りに見上げると屋根にしゃちほこもありました。

神戸の街を歩いていると気になる建物はありますが普段は入れないため、貴重な体験となりました。港町で海と山に囲まれた神戸は独特な工夫を凝らした構造の建築が発展しているように感じます。
建物の歴史や、なぜこんな急斜面に建物を造ったのか想像しながら歩くのが楽しい街だと改めて思いました。

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写真とお祭り旅 / ミスミタクマ
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