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反出生主義者は自殺すべきなのか

答えは否である

これがこの記事の結論です。結論を一向に述べない記事や動画が嫌いなので最初に結論を明示しておきます。
初めに自己紹介させてください。ミハイルと申します。うつ病患者で反出生主義者でADHDで自殺未遂経験者です。一応会社員はやってますが、うつで休職した後復職したので腫れ物扱いで社内ニート。全マシみたいですね。
さて、このような経歴ですので人生に絶望しています。生まれてこなければよかった、生きてても何もいいことがない、死んで何が悪い、腐るほど考えました。こうした葛藤の末に、反出生に行き着いた同志もいることでしょう。
この文章は、そうしたイデオロギーを抱く同胞に対し、死ぬ必要はない、人生を楽しんで良いと伝えるためのものです。ゆっくりしていってね。
(この記事では反出生主義の理論や根拠については議論しません。引用元のwikipediaに記載があるので興味がある方はご一読ください。)

反出生主義とは

では反出生主義とはなんでしょうか。この記事を読む方なら周知の事実かもしれませんが一応紹介させてください。wikipedia先生曰く

反出生主義(はんしゅっしょうしゅぎ、はんしゅっせいしゅぎ)またはアンチナタリズム: antinatalism)は、生殖を非倫理的と位置づける見解である。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これだけでは今一つ要領を得ないですね。反出生主義も様々な立場があるのですが、ここでは大きな意味合いを占める「反出産、反生殖」について述べます。即ち、誕生は人間にとって害悪であるという思考です。平易に言えば、子供を作らないようにしよう!という思想とも表現できます。進撃の巨人に登場するジーク・イェーガーの思想と言えば読者には伝わりやすいでしょう。(あれは民族問題、巨人問題が絡んでいるので特殊なケースではありますが)

誤った批判~じゃあ死ねば?~

さてこのような反出生主義ですが、インターネット上では賛否両論といった様子が見られます。もちろんあくまで一つの考え方ですので絶対に正しいとは思いません。反論、議論の余地もあることでしょう。
ですが、反出生主義に対する反論としてよく見られる意見があります。

じゃあ死ねばいいじゃん、生まれてきたくなかったんでしょ?

なるほど、倫理的な面はともかく、一理あるようにも感じます。しかしこれは詭弁にすぎません。新たに子供を作るべきではない、という主張に対し、じゃあ死ねばいいというのは短絡的、というより論点のすり替えです。

反出生主義はあくまで新たに子供を作ることに反対であるという意見です。既に存在する生命を否定するものではありません。単語を見てもらえばわかりますがあくまで「出生」に「反対」する主張です。仮に人間は一切生存してはならない、したがって自殺や他殺を実行するとなればそれは反出生からは逸脱した思想と言えます。反生存主義とでも呼ぶべきでしょうか。

生まれたものは仕方ないんだから少しでもマシに生きよう

当たり前ですが、反出生主義者は既に生まれてしまっています。これは残念ながら事実です。過去に戻って自分の出生を取りやめさせることなど絶対にできません。(できることならぜひやりたい)
だからせめて、生まれてしまった人生を少しでもマシに生きましょう。反出生主義者だから死ぬ必要はないし、人生を自由に生きてよいのです。
ただし、この考えを他人に押し付けるのはやめましょう。どんなイデオロギーでも無理に押し付けたら嫌われちゃいますからね。


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