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食べる事は大変です⑤

 前回、消化管を十二指腸まで説明しました。

 今回、十二指腸の途中で腸管に入り込んでくる管。
 胆管とそこに関連する臓器の説明をします。

 胆管は何かというと、肝臓&胆嚢から始まって、途中で膵臓から出てくる膵管が合わさって、十二指腸に繋がる管です。
 中を通っているのは、肝臓で作られて、胆嚢で流量を調整している胆汁と、膵臓から作られてくる膵液が流れています。これらには消化酵素なんかが含まれていて、食べ物をさらに分解します。
 胆汁の機能は、消化管の中に流れ込んだ後、脂肪を乳化して吸収しやすくします。
 胆管が詰まったりして、この胆汁の流れが停滞して血液の中に増えてくると、黄疸になります。さらに、そこに細菌が入り、大量増殖すると、胆嚢炎・胆管炎になり、急激に重篤化したりします。
 膵液は弱アルカリ性で、胃液で酸性になった食べ物とかを中和します。
 それと、蛋白質をさらに分解するための酵素が、大量に含まれています。
 もちろん、蛋白質でできている膵臓自体も膵液で破壊・消化されてしまうはずですが、実は、膵臓から出たばかりの消化酵素は活性化していないので膵臓自身を消化することはありません。
 なにかの原因で膵臓内で消化酵素が活性化してしまうと、自分の膵液で自分の膵臓を消化して溶かしてしまう状態。つまり、膵炎になります。原因は、大量飲酒や、胆石などでの胆管・膵管の閉塞なんかがあります。ゆっくりと、何年もかけて膵臓が壊れる慢性膵炎もあるし、突然膵臓が壊れて大事になる急性膵炎もあります。

 次回はまた、消化管の説明に戻ります。
 空腸からです
 

 消化管のもう少し細かい話です。
 消化器とは? | 胃腸.jp (ichou.jp)


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