治療方針を話し合いましょう。
とはいえ、病気になった時、自分の考えを形作るには、治療方針を医療側としっかり話し合う必要があります。
今回は、そんな話し合いの方法。いわゆるインフォームドコンセントなんかの事です。
治療方針に関する話し合いには歴史があります。
その昔
父権主義
医師「この治療が必要ですので、やりましょう」
患者「はい、お願いします」
1960年代(日本1980年代)
インフォームドコンセント
医師「現在の病状に対しては、この治療法があります。効果はこれくらいで、良くなる可能性が高いですが、良くならないかもしれないし、このような副作用が出る可能性もあります。
それ以外の治療は、このようなものがあります。
どれにしますか?」
患者「うーん、じゃあこれで」
2000年代頃(日本2020年頃)
共有意思決定支援 (Shared decision making:SDM)
医師「現在の病状に対しては、この治療法があります。効果はこれくらいで、良くなる可能性が高いですが、良くならないかもしれないし、このような副作用が出る可能性もあります。
それ以外の治療は、このようなものがあります。
これを聞いて、理解できたところと、できないところはどこでしょう。
また、ご自身の人生・大切な事を考えた時に、重要だと思う事は何でしょう」
患者「わからない事は、〜です。また、重要だと思う事は、〜です」
進化するに従い、患者側の決定権が増えていきます。
一方、患者側の考える事、治療方針決定迄の話し合いの時間も増えて来ます。
なので、高齢者や元々基礎疾患があり、具合が悪くなる可能性が高い人やその家族は、「治療方針を一緒に考えましょう」と言われた時に、日頃から、自分にとって大切な事などを考えていると、しっかりと、必要な部分に時間をかけて、話し合いができるかと思います。
そのために、前回説明したACPieceを集めておく必要があります。
インフォームドコンセントについて日本医師会が出している資料です。
https://www.med.or.jp/dl-med/doctor/member/kiso/b02.pdf