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思いを書きましょう。

 前回、簡単でもいいから、自分の思いはしっかり書面に書きましょうと説明しました。

 じゃあ、どうやって書面にしたらよいか。
 「さぁ、自分と家族の望む医療を描くぞ!」と言って、書ける人は、まずいません。

 ポイントは、
 まずは、自分の好きな事、嫌な事、大切にしている事、誰かに伝えたい事、などなど、自分の感じてる事、考えてる事を、取り敢えずなんでも良いから書き出してみる。
 そして、眺めてみる。
 すると、自分や家族に対する思いが、何となく見えてくると思います。
 この、ちょっとした思いなんかをACPieceとか言ったりします。(ジグソーパズルのピースと同じです。)

 じゃあ次に、具合が悪くなった時の医療をどこまで頑張るか、考えるわけです。
 ただ、具体的にどんな医療行為が必要かなんて、誰にも分かりません。
 なので、よく言っている事は、
「機械を使ってまで治療を頑張るかどうか、考えましょう」
と、言うことです。
 ここで言う機械を使った治療とは、ざっくりと、電気ショックを含む心肺蘇生、人工呼吸器、血液透析、心臓カテーテル、各種手術なんかです。
 細かく言ったら色々有りますが、イメージとして、「直ぐに効果が出るけれど、その代わりに、良くないことが起きた時に重大になる危険性が高い医療処置」です。
 ちなみに、こういう処置を、本人にとっての幸せを顧みないで、ただ、生命維持の為に行うと、延命的な処置になりやすいです。

 そして、もう一つ重要な事は、
 人間は年齢とともに気力も考え方も変わるという事。
 自分に関する医療の意思表示であれば、何年か毎に見直した方がいいと思います。

 ただ、やっぱり、具体的な治療方法を決める時には、医療の内容は分かり難いです。

 なので、
 次回は、医療側との治療方針の決め方、要するにインフォームドコンセント的なやつです。

ACPieceに関する記事です。
<人生会議 もしもの時に備えて>(2)世間話から「ピース」つなぐ:東京新聞デジタル


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医療情報屋
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