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お父さんとの関係

お父さんのことは昔から少し苦手。声が大きくて怒り出すと一度言ったことは曲げないし周りの空気が悪くなっても言いたいことは言う。それに加えせっかち。

お父さんと妹は似ている。私が高校生の頃はしょっちゅう2人がケンカしてて、汚い言葉が飛び交った。妹は気が強くて口も悪い。お父さんは口で応戦するけど手を出したことは一度もない。

2人がケンカすると私は静かにその場を退場する。いつもそう。お父さんの機嫌が悪くなりそうになるとすばやく察知してそれ以上言葉をかけることはなかった。いつもどこか逃げ腰の私。

そんなお父さんは去年大きい病気を2回も患った。何度も入退院を繰り返し私達家族は精神的にも肉体的にも参ってしまった。1番辛いのはお父さんなのに。

お父さんの口から病名を聞いた時、本人はいたって普通にしていたけど私は泣きじゃくって嗚咽がでるくらい泣いた。妹も泣いていたけど、私が泣きじゃくる姿に家族はビックリしていた。なるべく怒られないように、関わらないように一定の距離を保っていた私が嗚咽するぐらい泣いて、私自身もビックリ。

自宅へ戻ってもお父さんのことを少しでも考えると泣いてしまい、家では常に泣いてしまう。仕事中もふと思い出すと泣きそうになって正直仕事どころではなかった。いつも当たり前にいると思っている人の、死を感じさせる突然の病気は色々と考えさせられる。

病気で気が弱ったお父さんから出た言葉は「お父さんは、本当に家族に恵まれているな。いい娘達に恵まれた」と言っていた。感情表現が下手なお父さんから出た言葉。本音だろうな。お父さんってこんな人だったんだってその時初めて思った。25年間一緒に暮らしたのに、私は何も分かっていなかったんだ。

お父さんが入院してからは、少しでも家族の時間を作りたかったからほぼ毎日お見舞いに行くようにした。何度も手術をして、待ち時間はいつも心配で心配で心が張り裂けそうな気持ちだった。

今は病気も落ち着いて自宅で過ごしている。私はお父さんと以前よりも話すようになったし、意識して一緒に出かけるようにしている。もう高齢のお父さん。いつまでも長生きして欲しい。


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