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司会の本番で頭が真っ白で漢字が読めなくなったこと
頭が真っ白になるって、経験したことありますか?
私は司会の本番中に真っ白になって台本の漢字が読めなくなったことがあります。
こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。
10年くらい前のことです。
あるイベントの司会の本番で、ステージに出た瞬間。
私の頭の中が真っ白になり、手元の台本の漢字が読めなくなったんです。
読み間違えそうだなと思うものは、先に振り仮名をふっていましたが、読めるものには振り仮名はふっていませんでした。当たり前と言えば当たり前なのですが・・・
けれどその時は、それが失敗でした。
読めるはずの漢字が読めない!
「この漢字、なんだっけ?この地名なんだっけ?どう読むんだっけ?」と、まあ、慌てる慌てる。慌てるからさらに思い出せないし、どうしていいかわからない状態でした。
助け舟を出してくれたのは、ステージのそでにいたスタッフさん。
私の顔を見ながら口を動かして教えてくださいました。その口の形を見ながら、「あっ!」と思い出せたのですが、あの時は、本当に冷や冷やものでした。
ちなみに、その読めなかった漢字は「西宮」です。「にしのみや」私としては、振り仮名がなくても読めて当たり前の漢字だったのですが、頭が真っ白になると言葉は本当に出て来なくなるんだと、身をもって知った出来事です。
この後、私の台本は、振り仮名だらけになりました。
他の人がみたらきっと、「こんな漢字にまで振り仮名をふって、この人大丈夫?」と思われてしまいそうですが、私にとってはお守りみたいなものなんですよね。
そういえば、その時、あまりの申し訳なさと、恥ずかしさでいっぱいになり、ステージで必要以上に謝ってしまったんです。
イベントを終えた時に、舞台の総合責任者の方から、「必要以上に謝ると、大きな失敗と取られてしまうよ。今回くらいのことなら、気づかなかったお客様もいるんだから。こういう時は、一度、謝って訂正すれば問題ないから。何より大切なのは、イベント自体が楽しいものとなることだから。」と言われたことがあります。
私にとって、頭が真っ白になった経験は、思い出すだけで恥ずかしさでいっぱいになる程ですが、たくさんのことを教えてくれた経験でもあります。