【寄稿】4年勤めた会社が乗っ取られて解雇された私の話【親友①の話】
はじめに
これは私こと聖龍。の学生時代からの付き合いになる、親友①からの寄稿(親友①の実体験)です。
あれは先月のこと、私は親友①とDMしてました。
私「私の裁判話を文学フリマに出すから、宣伝用にnote開業したんよ」
親友①「私の4年間勤めた会社が乗っ取られて解雇になった話も人気出そう」
私「私の話と抱き合わせで出す?」
親友①「とりあえず書けばええんか?書いて君に投げればええんやな()」
という事になり、note掲載用に寄稿して貰いました。
以下親友①からの寄稿文です。
私の体験談と違う意味でヤバめで面白くとても読みやすくて愉快なので、おすすめです。
宜しければ是非。
追記
本編に載せられなかったこぼれ話を親友①からもらいました。
こちらは無償公開中なので、本編を購入した後、する前でも読めます。
短めですが面白いです。
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4年勤めた会社が乗っ取られて解雇された私の話
これは私が経験した実話である。
身バレ防止のためフェイクは入れているが、基本的に私の身におきたそのままであり、関係者がみれば誰のことかすぐ分かるだろう。
だが、私が誰だか分かった人も詮索しないでほしい。
よろしく頼む。
ついでに普段は書類以外で長文を書くことがない上に、幹部しか知りえない事実もあり、辻褄が合わないこと、分かりにくいこともあるが、そこは一従業員である私視点の話という事でご容赦願いたい。
さて本題だ。
会社が乗っ取られて私が解雇されるまでを時系列でまとめていく。
ダラダラと書くが、物語性のある所だけ読みたい人は2023年頃から読んでくれ。
全ての元凶はコロナである。
2019年12月。
当時の私は上司のパワハラが原因で約5年勤めた会社からA社に転職したところだった。
A社は設立から25年になる食品メーカーB社が他社と合併するにあたり、
外食部門だけを切り離した、私が入社する半年前にできた会社だ。
人間関係もよく、人事総務は私だけだったが、繫忙期を避ければ有給休暇も自由に取れる。
ドアtoドアで約40分、残業は月10時間。
今までブラック企業を渡り歩いてきたが年齢的なものもあり、最後の転職にしたいと考えていたのでほっとしたのを覚えている。
まさかこの後コロナが大流行し、会社が一気に傾くとは思ってもみなかった。
ただただ平和な世界で心穏やかに仕事をしていたのである。
2020年に入りコロナが本格的に流行し始めた。
3月ぐらいだろうか。
毎日 罹患者情報が流れ、マスクや消毒液が不足し、皆が不安になっていた時期である。
この時点でも私は吞気だった。
仕事に慣れ余裕があり、2月には女性の後輩ができルンルンだった。
〇〇専門店系居酒屋を営むA社は直営店が10店、フランチャイズ店(以後FC店)が北海道から沖縄まで各都道府県に最低1店と業界ではそこそこ規模が大きかったが、女性はアルバイトばかり。
社員40名の中で女性は私だけだったのだ。
そりゃルンルンにもなる。
後輩と「景気が悪くなるから買い手市場になるね。お互い上手く転職できて良かったね。」なんて笑っていたのである。
それが一変したのが4月。
緊急事態宣言が出された。
それも飲食店にとって書き入れ時である歓迎会シーズンやGWを跨ぐ形で。
店の売り上げは激減した。
当然である。
1日の売り上げが50万だった店の売り上げが5万になった。
1日の客数が150人だった店の客数が20人になった。
テレビや雑誌で特集され常に満席で1日に3回転していた店が満席にすらならなくなった。
ここに至ってようやく思った。
「まずい」と。
店は営業しているだけで赤字だ。
客が来なくても発生する光熱費・人件費・食材費に家賃。
特に大きいのが人件費だ。
アルバイトには休んでもらい社員だけで営業した。
それでも赤字だ。
泣く泣く1部の店舗を除いて休業した。
その結果、現金収入が殆どなくなった。
現金収入がなくなるとどうなるか。
自転車操業の始まりである。
今から思えばこの時にはもう経営は危なかったのだ。
税金・保険料は払えなくなり、支払猶予の手続きをした。
従業員の給料を払うため社長は株主であるオーナーに頭を下げB社からお金を借りた。
資本関係がなくグループ会社ではなかったため翌月末には返さないといけないお金だ。
私含め社員もできる限り出金が減るよう努力した。
残業を減らし、外部に出す書類以外は裏紙を使い、クリアホルダーはテープで補修し、電子申請に必要な証明書代の年1万を惜しんで役所は直接足を運んだ。
重度の腰痛持ちにはきつかった。
「緊急事態宣言が解除されるまで。コロナが収まるまで」
そう思っていたが緊急事態宣言は延長され、コロナが収束することはなかった。
そんなこんなで7月
ボーナスの季節。
社長含めて5人しかいない会社で毎日働いていればわかる。
ボーナスはない。
でも、社長に言われて祝儀袋を買いに走った。
微々たる残高の中から捻り出して社員全員に1万円を支給してくれたのだ。
「今回はこれだけしか渡せないが落ち着いたら2ヶ月分ぐらい支給したい。
今は会社もしんどいが皆の力を貸してほしい」そう言われた。
後日経理が教えてくれたが、支給した内の一部はポケットマネーだったそうだ。
アルバイトからの叩き上げで、優しく従業員とお店を大事にする良い社長だった。
この社長だが、オーナーとは血縁関係はなく、分社する際に社長を押し付けられた完全な雇われ社長である。
ただ、その雇われ社長が身銭を切ってしまったことで、本社内でなんとなく「辞めたい」と言い出しにくい雰囲気になった感はある。
それでも皆「この景気で転職も難しいし、2年も3年も続く訳じゃないから」と何の根拠もなく思っていたのである。
私の本来のメイン業務は採用だったのだが、情勢が情勢なのでメイン業務は給与計算を主とする総務業務になった。
元々人事が好きで人事総務をやっていたので、もしょもしょした気持ちである。
しかし、その気持ち以上に給与計算の結果が恐怖だった。
ほぼ収入がないのに、毎月1300万前後が給料として出ていくのだ。
どうやって払ったのか?
借金だ。
銀行やオーナー、オーナーの知人で金貸し業(恐らく街金系)のC氏からの借金。
この年の年末にはもうB社はお金を貸してくれなかった。
分社するときオーナーと社長の間で援助すると約束していたにも関わらず、ある日突然「もう貸さない」「店に卸しているA社の商品も順次作成をやめる。」
そう言って見捨てられた。
後々分かった話だがこの時B社は合併先の社長が牛耳っていてオーナーは既に社長ではなかったらしい。
政策金融公庫のコロナ融資は申し込んでいたが審査は遅々として進まなかった。
最終的に融資は受けられなかったのだが、結果が出たのは2022年の話である。
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