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樹木医になるには?-5つのハードルの飛び越え方Ⅰ-

筆者経歴
 緑化コンサル 兼 樹木医。大人になってから園芸・造園系の大学で学び直し、樹木医資格を取得。今は行政やインフラ企業の緑化を支援する。/ 樹木医にはどうやったらなれるの? 試験は難しい?とたびたび質問されるため、分かりやすい解説を書くことに。


この記事がおすすめな方

・樹木医試験の流れを知りたい方
・樹木医になるためのハードルの飛び越え方を知りたい方

この記事の目的

 樹木医資格取得の流れと、資格取得のコツの2点に焦点を当て、樹木医試験の要点がサクッと理解できる記事を目指しています。また、受験経験者だから言える、公式には載っていない受験対策の情報も解説していきます。

 もちろん、樹木医試験の公式サイトには網羅的な詳しい説明が載っているのですが、まずは樹木医が気になる方のとっかかりとして、この解説を活用してもらえればと思います。なお、記事の分量の都合から、数回に分けてシリーズとしてお届けする予定です。

1. 樹木医になるまでの流れ

 樹木医になるには応募資格や試験など、5つのハードルをクリアする必要があります。ご自身が満たしやすい応募資格の充足から、試験、合格までには最長で6年かかる長期的なプロセスです。(もちろんもっと短い道もありますよ。)まずは下記に示した全体の流れを確認してみましょう。

【樹木医になるまでの流れ】
■ 応募資格の充足
① 緑化や農林に関する一定の業務経歴があること
■ 1次審査(いわゆる樹木医試験)
  業績審査
② 樹木医研修受講者選抜試験〈7月下旬ごろ〉
■ 2次審査(樹木医研修)
③ 研修講義・実習
  web研修〈9~10月〉
  対面研修〈9~10月に6日間〉
④ 研修試験
  筆記試験
  緑化樹木の樹種判別試験(適性試験)
⑤ 面接
■ 資格審査
■ 合否発表〈11月ごろ〉
■ 樹木医登録
■ 合格後の継続学習

 流れを大まかに解説します。
 毎年5月にその年の試験の受験案内が公表されます。最初に応募資格を証明する書類を試験の応募申請と併せて提出します。7月下旬に一番の山場である一次試験、そして9~10月に二次試験として研修や面接が行われます。11月に合否発表があり、その後に樹木医登録を行うと樹木医として認定されます。この段階になって晴れて樹木医と名乗ることができます。また、現在の樹木医制度は5年毎の登録更新制となっています。試験は、2020年のCOVID流行時に1回中止になった以外は毎年実施されています。それぞれの実施月は例年の値です。

 次回からハードルごとの要点を説明していきますね。


【参考文献】
一般社団法人 日本緑化センター



©じゅもくやん 2024.10.26,修正:2024.10.31

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