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長野での暮らし。朝と夜

自分より大きな存在に囲まれて生きるっていいな。

電車の窓から見えるのは、誰も見ていないようで誰もが見上げる空。群青色。と、ひとことで言ってしまうにはどうもしっくりこない。きっと、この空を絵に描いてと言われたら白いキャンパスの前、どの色の絵の具を使おうか迷ってしまうだろう。

混ざり合って、流れて、固まって。

空の側にはいつも、山があった。

わたしの生まれた街には山や海や田んぼはない。季節や天気によって移り変わる景色はほとんどなく、感じるのは空の色と風の流れ方と雨の匂いくらいで。

いつかわたしも、季節によって色が変わる自然の中で暮らしてみたい。なんて、雲が浮かんでくるように思うから、それはとても必然のように思えた。

朝は、朝らしい顔をする。

夕方には夕方の。

夜には夜の顔があることを。

いつのまにか忘れていたようだ。

眠らない街、もいいけれどやっぱり夜は寝たほうがいい。忙しい朝、は当たり前かもしれないけど朝露や緑と朝日の透き通る光りにも目を配りたい。

コンクリートはとても便利だけれど埋め立ててしまった土を踏む感触はどこに行ってしまったのだろう。

久しぶりに土のうえ、歩いた。

山の頂上、ふぅっと息を吐くように思う。

どこで暮らしたいか、選べるのだから。
どんな生活がしたいか、選べるのだから。

思い馳せてみてもいいのではないかと思った。

自分の尺度で。

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