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夕暮れ、宛名のない手紙

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「同じ」テーマで「ちがう」風景を、綴る。共通のお題を決め、それに沿った文章を自由に展開していく形式で更新する共同マガジンです。運営者はライター・編集アシスタント貝津美里と、ライフ…
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2019年8月の記事一覧

星と、月と。本当は花火

星と、月と。本当は花火

夕日に染められたぬるい風に、締めつけられたお腹。浅い呼吸が混じる。浴衣を着て、巻いた横の髪を揺して。ちょこんとベンチに座り、イヤフォンを耳にした。

もう駅のホームで、かれこれ30分以上は待っている。それなのになぜか、ホームの時計の針はどんどん進み、次の電車に乗らないといけない、とおもむろに立ち上がった。

何本も電車を見送りながら、

「ごめん!浴衣、着る時間なかった!」

「スマホの充電器持っ

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星はまた、大切なことを教えてくれた

星はまた、大切なことを教えてくれた

耳元で流れる歌詞に心の中でツッコミを入れる。

野田洋次郎さんが書いた曲だからきっと、素敵な意味が込められているに違いない。だからこそ、その歌詞の意味を理解しきれないことが少し悔しかったけれど、そのメロディがあまりにも綺麗で心を震わせるから、細かいことなんてどうでもよく感じた。

「あ、流れた」

頭上から声が聞こえると、「どこどこ?」と反射的に星を探してしまう。確かめたってそこに流れた星はもう見

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好きだと思う瞬間はいつも

好きだと思う瞬間はいつも

朝起きて、こころにポッカリと穴が空いてることに気づいた。

いつもより乱雑になった布団を見て、
うっすらと残っていた悪夢がちらっと顔を見せる。

その穴はどんどん大きくなって、夢の中にまで侵食していたようだ。

数日前から心にあったしあわせな痛みは、唐突に大きな傷跡に変わった。

***

好きだと思う瞬間は、いつも唐突に訪れる。

喉に少しの痛みを感じて「風邪かな?」と気付く風邪のひき始めのよう

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自分を大切にできなかった女の子が見つけた恋の話し

自分を大切にできなかった女の子が見つけた恋の話し

「そうだよね、えへへっ」

浮かべたつくり笑いは、嫌われたくないがゆえに差し出した魂のカケラだった。

「おまえ、ほんとバカだからな」「ネガティブになると面倒くさい」「おまえって、ほんとさ」

心にチクン刺さる言葉にさえ、笑って誤魔化した。

好きな人が言うのだからそうなのだろう。この場が嫌な空気にならなきゃいいや。いじられて笑いに変わるなら、なんてことない、わたしはこういうキャラだから。

好か

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「ちがい」を楽しむ心地いい空間をー共同マガジンはじめます

「ちがい」を楽しむ心地いい空間をー共同マガジンはじめます

「同じ風景を見ても、感じることって人ぞれぞれで。でも、そのちがいを面白がれたら健やかですよね。」

空に向かってふわり息を吐くように呟いた言葉。少しの間をおいて「わかる」と返してくれた仲間と一緒に、宛のない手紙のような日記のような、共同マガジンをはじめます。

参考にしたマガジンは、こちら。

わたしが大好きなライター・フォトグラファー古性のちさんが書く、ショートショートが好きすぎて。同じテーマに

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