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自分に合わせて

 短期間で「再登校」を達成させるという不登校ビジネスが話題になっており、本当に悲しい気持ちになっている。もちろん子どもたちにとって「学校」は大きな存在で、公教育は全ての子どもたちを包摂できるようになって欲しいとは思う。だからこそ学校の「外側」での居場所作りのほかに、学校の「中に」居場所を作る活動もしてきた。でも、子どもたちが「つらい」と感じた学校はそのまま何にも変わらなかったら、いつまでたっても子どもたちは「つらい」ままである。子どもたちが「つらい」と感じる環境を変えていこう、子どもたちの学ぶ場を保障していこうという「教育機会確保法」がある時代に、不登校を「つらい」と感じる側の問題として無理に適応を促す支援がまかり通っていることに、正直驚きを禁じ得ない。

 でも、子どもにとってほぼ一つのように見える「レール」(学校)から外れたときに抱く、「将来どうなるんだろう」という大きな不安から、親御さんたちが「再登校」を求めたくなる気持ちも理解できる。今回話題になった不登校ビジネスはそこにつけこむような形で展開されているので、その点においても非常に憤りを感じている。義務教育期間「学校に行かない」ことだけで決して「人生詰まない」し、様々な過ごし方、学び方へつながっていく道があることを、もっと伝えていけたらと思っている。もちろんまだまだ資源が不十分であるし、選びたくても選べない状況もあるし、今後も声をあげていかなければいけないことはたくさんあるけれども。

 とにかくこれからは、合わない環境に無理やり自分を合わせるのではなく、自分に合わせて環境を選んだりカスタマイズしたりする必要がある。生涯に渡るメンタルヘルスや親子の信頼関係を壊してまで適応しようとする価値って本当にあるのかな?って問うためには、自分たちが手にしている選択肢を知ることからだと思う。

 進路について学ぼうショート動画、6まで作ってみたのでぜひ参考にしてみてください。


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Nishio Misato
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